【16.08.02】戦争法廃止へ 市民、参院選挙たたかう

参議院選挙は、市民の人たちが、自らの選挙として、思いを街頭で訴え、戦争法廃止、立憲主義回復の政治をと訴えられました。2人の方から思いを寄せてもらいました。

殻を破って勇気を出した選挙 さらにこの輪を広げて――新美加寿菜

 
 私は、子ども達の未来と平和な日本を守りたい一心で、はじめて選挙に参加しました。今、まだまだ厳しい総括の最中です。
 今回、思いを同じくした私たち無党派層の市民は、チームを作り、政党との合同会議を持ち、一緒に行なう選挙のかたちを模索しました。政党の方達が従来やってきた、ポスティングや電話がけにも挑戦しましたが、市民主導の、今までのイメージと違う街頭演説会も初めて行ない、たくさんの人が集まりました。
 全国の野党共闘も、市民参加型の選挙もはじめてで、まだまだ途中でしたが、一旦ここで結果を出すことになってしまい、国会で働く半数の参議院議員が決定してしまいました。でも、途中なのに悲しんでいる場合ではないと、私たちの間では、次の行動が始まっています。
 たくさんの人の前でスピーチしたり、友人知人に投票のお願いをしたり、どれもが自分の殻を破って勇気を出さなければならない行動でしたが、全て自信に繋がりました。
 今回の選挙を一緒に闘い、力をつけた仲間が、このまま内輪で盛り上がるのではなく、これからも自分自身と闘う厳しい方の道を選ぶことで、さらにこの輪を広げていこうとしています。
 一度、それぞれの持ち場に戻り、以前の自分たちと同じような人たちに声をかけ、次の時には、何倍もの大きな力になって、再結集しましょうと約束しています。
(安保関連法に反対するママの会@愛知/安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合@愛知呼びかけ人)

野党と市民でつくった希望を次に―五島良子

 
 改憲勢力の3分の2を阻止――「野党共闘」を訴え続けたのは、そのためではなかったでしょうか? 
 今回の参院選を結果として振り返るなら、まず32の一人区全てで野党共闘候補を立てることが出来たこと、交渉の過程で各野党と若者を含む市民がお互いに膝を詰め、妥協を妥協と思わず希望としたことを、私は成果として認めたいです。
 そして当選11は、前回2だったことを思えば結果として好ましいと思います。
 一方、北海道を除く改選数3以上の複数区、東京、千葉、埼玉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡。合わせて30のうち9しか取れなかったのは、元々リベラルが強いと期待されていただけに残念です。
一人区が流した汗や涙を大都市が浪費してしまいました。
 野党候補を乱立させてしまった東京と神奈川。おおさか維新の勢いを知りながら野党どうしが譲り合わず、その結果改選4と3を全滅させた大阪と兵庫。大都市では“野党共闘”の掛け声だけが空回りしてしまったのではないでしょうか?
この反省を次に。(シンガーソングライター)

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