【21.09.15】自民党総裁選挙報道への要望書 公正・中立を歪める報道の是正

革新・愛知の会代表世話人会は9月15日に以下のような要望書をテレビ放送局、報道番組など各社に送りました。

報道関係 各位

□メディアの総裁選報道はこれでいいのか
 自民党総裁選挙の告示が9月17日から始まります。9月3日、菅首相が総裁選に出馬しないと表明した後、メディア、なかでも特にテレビ報道は、総裁選報道でテレビジャック(乗っ取られた)事態です。ワイドショーはコロナ対策放置、国会審議拒否を批判せず、総裁選候補のPRに明け暮れ、自民党総裁選の勝者が次の総理大臣になるかのような過剰ぶりで、テレビの報道は自民党広報機関に成り下がっています。また、一部の報道機関で出演者の政党への事実に反する発言は「公党への侮辱」であり、野党共闘を分断しようとの意図にほかならず、決して許されるものではありません。
 告示後、総選挙の報道は更に過熱が予想されます。この間の自民党総裁選挙の報道のあり方に強く抗議し、公平・中立性を歪める報道を是正するよう強く求めます。

総裁選・総選挙で問われるのは安倍・菅政治の9年間
 自民党総裁選挙は人気投票ではなく、これまでの安倍・菅政治の検証、多くの人々のいのちや暮らしをどうしたら守れるのかが問われているのです。
 この9年間で貧困・格差・分断がいっそう進み、多くの人々のいのち、暮らしが深刻になっています。
 この9年間で日本はG7の水準からみても先進国とはほど遠い実態です。(1)先進国のなかで賃金が上がっていないのは日本のだけ (2)女性の社会的地位は153カ国中121位 (3)50%を超える女性・若者の非正規雇用 (4)高等教育無償化でないのは日本だけ (5)基礎研究費の削減、ワクチンも自前での開発ができない (6)国債発行額は増加の一途です。
 もう一つは安倍・菅政権の政治手法です。安倍一強、官邸支配で政治の歪み、権力の私物化への批判に対してまともな対応はない。選挙に勝ち国会で多数を握れば何をやっても許されるという傲慢な政治姿勢です。モリ・カケ・サクラ、政治と金の問題が問われても (1)国会審議を避ける (2)まともな答弁なし (3)不正の証拠を隠す、捏造するなどに終始しています。
 メディアは、この安倍・菅政治が人々にどのような苦難を負わせてきたのか、このような歪んだ政治をどう改めるのかの報道こそ求められています。
総選挙で民意が反映できる道を示すこと
 安倍・菅政治は国会論戦を避け、世論の批判をねじりつぶすやり方は国会での多数を握っていることから生まれました。
 民主政治の根底は、民意が選挙で正しく反映されることです。この点でメディアの選挙報道は、民意が選挙結果にどのように反映されているかなどに焦点を当てるべきです。
 政治への関心を高めるために、家族・仲間、地域・職場での政治論議をどう深め、拡げる材料をしめすなど報道機関としてのあるべき役割を強く求めます。

2021年9月15日 
平和・民主・革新の日本をめざす愛知の会 代表世話人会

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