【13.04.10】この人に聞く 木内 舞さん 「何が大切かを考えて行動する生き方を!!

原発の事実を知って怒り!

 
「電力は足りていない。原発は必要」と思っていたという木内舞さん。
3月3日、名古屋で開催の脱原発集会において実行委員として奮闘されました。事務所に来ていただいて、お話を伺いました。                  
 (聞き手・岩中美保子 撮影・加藤平雄)

 木内 舞 (きない まい)さん

1989年6月栃木県生まれ。名古屋にてTPP反対デモを主宰。「さよなら原発3.3明日につなげるIN名古屋」実行委員、チラシ作成。

「政治」の匂いのするものを知ることすら拒否

私は小さいときから、環境保全団体のWWFの活動などをしていました。

 「社会活動」は、「こちらから足を運ばないと関われない存在」でした。活動自体、どちらかというと良いイメージがありませんでした。「政治」の匂いのするものを知ることすら拒んでいました。
 高岳のキンカンデモに初めて参加をするまではデモに対して「うるさいな」とぐらいに思っていました。
署名活動も、全然興味がなかったのです。

事実を知り、強い怒り!

 昨年、たまたまフリースペース「サンサロ」へ行ったとき、原発について話していました。原発は電気が足りないからしょうがないと思っていたんですが、「足りているよ」と聞いてびっくりでした。

 高岳のキンカンで「月一デモ」の人たちとも会い、原発について自分なりに勉強して調べました。原発利権やメディアの問題も初めて知り、知識が増えるたびに「事実」を知りたいという欲求に駆られました。
そして、強い怒りを感じました。東電が起こした原発事件、政府は「国民のために存在している」というイメージとは違い、政府とは、私たちが死んでも、彼らは「悲しい」という感情を抱かない「生き物」であることを知りました。

 この事実をもっと早く知っていたら、アクションを起こしていたら、変えられたかもしれない、「知らなかった」日々を悔やみました。 様々な事実を知っていくたびに今何をしなければいけないのか、自分自身はどうすべきかを考えさせられました。

様々な価値観を学んだ3・3集会

 さよなら原発3・3集会にスタッフとして参加して、自分よりも何年間も長く活動していた先輩たちと知り会い、さまざまな価値観を学ぶことができました。

 原発の危険を知ってもらうためには、どうしたらいいのか。多くの人に伝えるにはデモであったりイベント等など、様々な形式で展開していくことで、多くの入り口を作る事が必要であると思いました。私がやれることはチラシ作りだと思い、今回のチラシ作成を担当しました。

TPPは危ない!!

 TPP反対活動のきっかけは、IWJの岩上安身さんの話を聞き、「モンサントの不自然な食べ物」の映画も観て、これは危険であると思いました。

 TPPによって、環境が破壊され、遺伝子組み換え食品や農薬づけの食品がどんどん輸入されてしまう、農薬の危なさを知らない人は食してしまう。本当に取り返しのつかないことになってしまう。関税が取り払われ安い野菜や米が輸入されると日本の農業はつぶされてしまう。

「自分自身を取り戻そう」

 言いようのない不安や暗い気持ちになったり、人間関係で悩むこともありましたが、社会活動に参加して同じ価値観を持った人と知りあうことが出来ました。

 自分から行動しないと出会えなかった人たちです。

 社会に対して「しかたがない」と諦めさせられるようにメディアなどで洗脳されてしまっている。
 私は、同年代や年下の人に、「自分自身を取り戻せ」と言いたいのです。
 行動とは、何が大切かを考えてわかったことを選ぶ「生き方」だと思う。

 何を選んで「生きる」という行動をしていくのか。愚か者でなければ、考えるべきだと思います。生きるとは奴隷であってはいけない。物事は「動きながら考える」ことが必要で、止まっていても先の先は見えてこないと思います。
 まずは動き出すことだと思います。

若い人たちに伝えていきたい

 TPP反対のシールをデザインして、120枚くらい作りました。TPPを知らない若い人にシールをあげると「かっこいい。ありがとう」と言われて、若者と話をするきっかけ作りになっています。

 自分が知り合った人にTPPの危なさをきちんと伝えられるように勉強していきたいです。
 TPPのデモは、まわりの人に関心を持ってもらえ、チラシは効果的なので伝えていきたい。
 脱原発バンドなどで今後は新しい形式でもメッセージを発信していきたいです。

どんな若者がきても快く受け入れて

 団体や労働組合に入っている若い人たちがバンドとか、若者が好きそうな交流会、上映会などを企画して、広めて欲しいと思います。

 団体や労働組合にはいっている年上の人たちにお願いしたいのは、どんな若者が来ても快く受け入れてください。

 引きこもりの子が来てしゃべれないときも。
 脱原発ミーティングの時に、生き方や哲学なども話してくれて、「原発のことを考えることは生き方を考えることなんだ」と思えるようなことも話してもらえると理解しやすいのかなあと思ったりします。

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