県革新懇ニュース−この人に聞く

【17.10.10】田巻紘子さん―安倍政権にも小池新党にもNO!憲法をまもり生かす政治を!

  田巻紘子さん

弁護士(名古屋南部法律事務所)1973年長野市生まれ。2002年10月県弁護士登録。 市民連合@愛知呼びかけ人

安倍改憲 解散総選挙

 直感的ですが、アベさんは狡猾、ずるい。
 今回の総選挙で安倍首相は総仕上げをやろうとしていると思います。
 第二次第三次安倍内閣を振り返ってみると国保、国民年金、生活保護、介護保険、労働法制、食の安全などセーフティネットの切り崩しです。
 2014年には武器輸出三原則を見直し2015年防衛装備庁を発足させました。防衛費が5兆円から10兆円の方針も出ています。2013年秘密保護法、2014年安保法制=戦争法、南スーダンPKOの自衛隊日報隠し、2017年6月共謀罪成立、これら総仕上げを今度の総選挙でと考えているのでしょう。
北朝鮮危機を最大限活用し、私利私欲でモリカケ隠しのために、冒頭解散なんて許しがたい狡さです。私利私欲で選挙をしていいのかという気持ちです。こんな解散は憲法違反ではないでしょうか。

弁護士の仕事を通じて

 弁護士になって15年ですが相談活動を通じてまっとうな生活、それをかなえる政治が遠のいていると実感しています。ひとつは働き方のしんどさです。私が弁護士になったときには職場のことで相談があったとき最後の手段として「そんな酷い職場、やめちゃいなよ、次があるよ。」と言えました。生活は苦しいけれど、明るく頑張ってやっていこうといえたのですが、最近は、転職できるかわからないから、仕事を辞めるわけにもいかない。ハラスメントのある職場で、精神的にも追い詰められ、仲間をみつけて立ち向かおうということになかなかなりません。孤立して、相談に来られる方が増えています。
 全体としてしんどくなっていますね。
 もうひとつは、母子家庭、一人親のことです。生活不安がますます強くなっています。
 児童手当の受給条件、母子手当の条件も厳しくなってきました。国立大学の学費ですら、この間でもかなり上がっています。進学を控えてどうしたらいいかという相談もあります。
 自己責任にしてはいけないことも自己責任になってしまっています。最低賃金を引き上げ、応能負担の原則で誰でも暮らしが大事にされる社会構造に変えなければと実感しています。

子育てを通じて日本国憲法を見直す機会に

 2人の子どもの子育てを通じてすごく、学ばされています。
 小学生の子どもが保育園に通っていたときに、子どもの「自己決定」をとても尊重してもらったのです。
「(あなたとはまだつきあいが浅いから)あなたにおむつを替えてもらうのはいや」と泣いたりして、0才なりに保育士さんとの関係を決め、表すのです。
 それを「うるさい子だから無視」ではなく0才数ヶ月の彼女が意志表明したことを保育士さんが尊重して、親である私にも伝えてくれました。こういう保育をする保育園が増えてほしいなと願います。
 そういう点から見ると日本の法律の世界は、まだまだです。子どもを「自己決定できない」存在とみています。子どもの人格、尊厳、自己決定を支え、尊重する仕組みが全く不十分です。
 子育てを通じて日本国憲法の「個人の尊厳」ということを学び直している感じですね。
 日本国憲法でだれでも尊重される「個人の尊厳」が定められ、それから約四半世紀少しを経た1990年に子どもの権利条約が発効しました。発達学や教育学の叡智を受けた条約です。でも、子どもの権利条約を日本政府は意図的にネグレクトしています。子どもの権利条約の政府訳はひどいのです。2005年の一般的意見では、最も幼い段階から意見表明・自己決定が尊重されることが確認されました。こういう観点も取り込んで、日本国憲法の「個人の尊厳」をよりゆたかなものにしていきたいですね。
 これに対し、今の安倍政権は子どもには強い者に従うことを教え込もうとしているようで嫌ですね。道徳の教科化もその一つではないでしょうか。道徳という名前で、一つの考え方を子どもに押しつけることは、許せないのです。また、「女性輝く」といいながら、女性の働く環境を厳しいまま放置し、女性が担うことがまだまだ多い子育て・教育・介護にもお金をかけず、結局は女性を尊重しない、そういう政治を私は、「おっさん政治」と呼んでいます。「おっさん政治」の中で、さらに女性・家庭に、国家のための子育てを求める「おや学」(親学推進連盟)や家庭教育推進法案にも、強い警戒心を抱いています。

市民連合リスタートから

 大事なことは、ここまで市民が国政の政党政治にコミットしていることは画期的だということです。安倍政権の暴走を止めなければ、今止めないと安倍首相が戦争に向かっていくのではないかという危機があります。その危機を共有して、政党や議員が人間的に信頼しあうように市民がコミットしてきた。
 表では安倍政権打倒を掲げつつ、中身としては新たな独裁をしく小池新党(「希望の党」)が生まれました。マスコミの寵児となっていますが、その本質を市民が見抜いています。安倍政権にも、小池新党にもNOだ、市民が求めるのは安保法廃止・立憲主義回復・個人の尊厳の尊重・憲法9条改憲阻止だ、と揺らがず、ぶれずに声を上げている。これはすごいことです。その声をひろげていきたいです。
 市民がむやみな社会不安に陥ることなく、心ゆたかにくらせる政治、それを下支えしているのが憲法です。政治っていうと、政治記者の描く政局のように思われがちですが、私たちの生活そのものです。この肌感覚の政治、それを大事にして、しっかり憲法をまもり生かしていく政治を実現したい。市民として政党選挙に関わるのは私自身、初めての経験です。一人ひとりは微力だけど無力ではない、微力の一人として、できることを頑張っていきたいですね。

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