【09.09.18】沖野 晧一さん(元NHKアナウンサー、日本ジャーナリスト会議会員

家族でグループで番組の感想を!

 今年の八月も、放送番組の録画に追われました。例年八月は戦争と平和について考える番組が多く放送されるのですが、特にここ数年「次の世代に語り伝える」ことに重きを置いた優れた番組が何本も創られています。けれども、放送されるのが深夜であったり、他の見たい番組と重なっていたりして、なかなか視聴することができません。

NHKの場合は、地上と衛生の複数のチャンネルを有効に使って、今年の新作だけでなく、過去の作品の再放送を含めて、テーマ別に集中して番組を組むという編成を充実させてきているのは有り難いことです。

例えば、視聴者にも呼び掛けて継続して作られている「兵士たちの証言」、海外の放送局との共同制作の戦争の実態を明らかにするもの、歴史の再検証等々。

 どんどん増えるビデオテープやDVDを前にして溜息をつきながら、それでも録画を続ける理由は、学生たちに見せたときの「学校では習わなかった」「こんなことは決して繰り返してはならないと思う」という素直な感想が聞けるからです。今年も、民放、NHKともに優れた番組がたくさんありました。TBS系の「最後の赤紙配達人」、NHKの「証言記録・市民たちの戦争」「ヒロシマ・少女たちの日記帳」・・・・。家族で、グループで、録画した番組を見て話し合い、感想を放送局に送って制作者を励ましてもらえれば、これ以上の喜びはありません。

 そして私自身は、これから憲法をめぐっての番組に注目して、せっせと録画を続けるつもりです。

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