【10.07.24】連続憲法講座「この先、日本はどうなるー元気の出る経済のおはなし」(埼玉大学経済学部教授相沢幸悦さん)

 
第2回
 7月24日(土)、埼玉大学経済学部教授相沢幸悦先生に『この先、日本はどうなる―元気のでる経済のおはなし』というテーマで講演。

 参議院選挙について「自民党が勝ったのではなく、民主党が負けただけ」であること、民主党の敗因としては消費税のみが原因ではないと指摘しつつも「自民党と同じこと(消費税増税10%)を言えば、自民・民主痛み分けで終わるのではないか、と期待したこと。」一方で、増税しても景気が良くなったことはなく、消費税増税自体が景気の浮上のきっかけにしようとしていることに疑問を投げかけていました。

 日本・世界経済の現状について、日本がGDP第2位から転落する現状について“社会福祉により内需を拡大すべきところ、実際には対米従属経済=外需に依存し続けた”こと、“不況による様々な成長政策の根本的転換に迫られた”ことを挙げられていました。
世界に目を向けた場合に、ギリシャの財政破綻に見られるように、リーマンショックによる金融危機から国家規模の財政危機に問題が拡大、ひいては世界の金融機関が倒産する可能性も否定できず、一国家では対応できない可能性もあることを不安視されていました。

 今後どのようにしていくか 官僚支配・対米依存経済・公共投資主導を打破し、「強い経済=地球環境と人間に優しい経済システムへの転換、環境対応型経済システム」「強い福祉=福祉充実による内需拡大、年金制度の充実、学校・病院の無料」「強い財政=大企業課税と富裕層への最高税率の引き上げ、官僚制打破と無駄の排除」の『魔法の三角形』を構築していくこと、日本の地球環境保全技術を中国やインドに提供し、中長期的ビジョンを持ったしっかりとした政権をうち立てることの重要性を説かれました。

 参加者は、94名でした。
 
 中島崇博(名古屋第一法律事務所)

このページをシェア