【19.09.13】緊急シンポジウム開催!「表現の不自由展・その後」と歴史の真実

 
9月13日、トリエンナーレが開催されている愛知芸術文化センターで緊急シンポを開催。主催は、革新・愛知の会、革新・北の会、西区革新懇、革新・中の会。参加者は190名。この日「表現の不自由展・その後」の再開を求める仮処分申請がされ、その経過も報告された。開会に先立って、「真実は沈まない」。韓国の抵抗の歌が歌われた。闇は光には勝てない/ウソはまことに勝てない/真実は沈まない/私たち諦めない。
 テーマは「『表現の不自由展・その後』と歴史の真実―日本軍『慰安婦』など歴史の真実に向き合い、未来への教訓に」。コーディネータは池住義憲さん(立教大学特任教授)。

◆会場からの発言
◎朝鮮学校卒業生――朝鮮半島全体の問題・朝鮮民主主義人民共和国にかかわる侵略・謝罪・補償がぬけおちているのではないか。
◎戦後、日本が植民地支配によって、朝鮮などの人々にひどいことを行ったことは学校で教えられた。しかし今日のシンポでその本質、その後の対応の不十分さがよく理解できた。

◆緊急シンポを開催して
 暴力・権力によって表現の自由・知る権利を奪われてはならない。勝手に歴史を歪める流れを作らせてはいけない。「表現の不自由」を正当化する根拠を論破したい。こうした思いに応じるシンポを時期と場所にふさわしく開催できてよかった。全国的にも海外からも注目されている課題に革新懇(県・地域)として取り組むことが出来た。
 当日は地元・芥川賞作家・諏訪哲史さんからもメッセージが寄せられた。 最後に会場カンパを訴え、9万円が寄せられた。人々の関心に応えるテーマで集いを企画・実行することが革新懇運動にとっても大事だということを学んだ。同時に十分な論議の必要性を実感。

安世鴻さん(参加作家・写真家)

 
 自ら撮影した写真をスクリーンにうつし、全体の導入となった。従軍慰安婦(韓国)のいまが表現された。これらの一連の作品をニコンの展示場で開催したところ、中止を求められた。開催を求めて裁判所に仮処分申請を求めた。公権力によって認められた後も、ニコン側は金属探知機などを導入して嫌がらせを続けた。まさに不自由展の苦難の経過が示された。続いて今回の芸文センターでの展示・中止された後、それへの作家たちの抗議の対応なども示された。
 表現の自由が権力・暴力によって奪われてはならないことも韓国語で訴えられた。

高橋信さん(勤労女子挺身隊訴訟を支援する会共同代表・愛知県平和委員会理事長)

 「ウソは信(まこと)には勝てない」と切り出した。
 (1)歴史修正主義とは◎あったことをなかったことにする◎自分の都合にあわせて歴史をつくりかえる。(2)安倍・官邸、マスメディアによる嘘の垂れ流し◎強制された徴用工でなかく朝鮮半島出身・労働者とすりかえる◎日韓条約協定直後に金が被害者に支払われた(=完全且つ最終的に解決済み)◎個人の請求権は消していない(外務省条約局長・外務大臣も国会で答弁している)(3)解決の4原則(事実の認定・謝罪・賠償・次世代への継承)が示された。
 若者の責任について「過去について責任はない。現代・未来には責任がある」と締めくくった。

もとむら伸子さん(日本共産党衆議院議員・日韓議員連盟所属)

 慰安婦問題に対する河野官房長官談話(93年8月4日)によって認定された事実を示す。(1)長期・広範にわたって慰安所が設置 (2)慰安所は旧日本軍が設置・管理 (3)慰安婦たちの意思に反して集められた (4)慰安所における強制性・慰安婦の出身地は日本の植民地であった朝鮮半島出身者が多数。なお、安倍政権の下でも、この「河野談話」は継承していると何度も答弁している。
 暴力で支配され、表現の自由がなかった暗黒の戦争の時代に戻さないために力を合わせよう!安全確保、電話などへの対応体制を強化し、「表現の不自由展・その後」を再開させよう!と呼びかけた。

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