第一部「これから年金、医療、子育て・少子高齢化はどうなるか」リレートーク
第8回総会を開く
一宮革新懇は、延び延びになっていた第8回総会を民主センターで開催しました。
第1部は、「これから年金、医療、子育て・少子高齢化はどうなるか」について3人の方のリレートークを行いました。
◆年金問題◆
年金問題については、一宮年金者組合の副会長の高橋さんから、5000万件の未統合の年金記録問題についてと社会保険庁の「解体」法案で年金がどうなるかについて資料をもとにわかりやすく報告をして頂きました。
◆医療問題◆
医療問題については、千秋病院職員から、国は社会保障にお金を使わないが基本政策となり、2011年度までに約16兆円の財政不足になる、そのために社会保障は、1兆6000億円を削減の計画をしている。そのために社会保障を4つの面から切り捨てをしている。
(1)「応益負担」として、払わない人には使わせない、すなわちサービスの1割負担、低所得者は使えない
(2)介護保険の予防給付で電動ベット・車椅子が利用できなくなった軽度者、軽症者
(3)75歳以上の高齢者医療制度を新たにつくって高齢者が医療を受けにくくさせる年齢による切り捨て
(4)「障害者自立支援法」というの名で、作業所などで就労するのに負担料を払うという利用させない、使わせないという4つの排除があると指摘されました。
◆ひどい、後期高齢者医療制度◆
最後に2008年の4月から開始される後期高齢者医療制度について話された。
1300万人の人が対象となり、保険料の徴収、利用料の1割負担、都道府県別の広域連合、独自の診療報酬制度が作られるが、その問題点として、まず、保険料は年金天引きで厳しく取り立てられる、その金額は介護保険料(平均6200円)と合わせると1万円をこえ、2年ごとの改定で後期高齢者が増えれば、自動的にあがる仕組みになっている、現在は75歳以上の高齢者は「保険料を滞納しても保険証は取り上げられない」のが、新しい制度では滞納すれば取り上げ、短期保険証・資格証明書の発行ということになる、診療報酬も「心身の特性にふさわしい」という口実で「包括」格差をつける、粗悪医療、病院追い出しがされる事につながっていく、将来は保険料の値上げか逆に医療水準の引き下げということになり、どちらをとってもいいことはありませんという報告がされました。
この二人の報告で参加者の「本当に年寄りは早く死ねということか」という怒りの声が響きました。なんとしても今度の参議院選挙ではこんな悪政をストップさせなければという思いが強く出されました。
●子育て・小子高齢化●
最後に新婦人の子育て教育部長さんから子育て・少子高齢化について報告をして頂きました。
はじめに、木曽川地区の保育園の統廃合で、乳児保育が1カ所になってしまいの大人数になった、逆に保育士は正規の人が削られパートが多くなり、しかも入園児が増えてくるとそれにあわせてパートさんを増やすというやり方になっている、
次に子どもたちの遊び場については、幼児の場合はマンションだとか新興住宅地には小さな公園が作られていてそこで遊べるが、小学校高学年になってくるとキャッチボール、ドッチボール、サッカーなどができる遊び場・公園はなくて、禁止しているところもあり、なかなか外遊びができない、
学童保育は昨年から有料化されたことにより、塾とかお稽古ごとに行かせた方がいいという風潮すら出てきた、父子家庭、母子家庭が増加し、生活が不安定のため複数の場所で働く親が増えている、そのためPTAの委員を依頼することもできにくくなってきた、
14回の妊産婦検診に5回は無料にしてほしいという請願を市議会へ提出したこと、
子どもの医療費の中学校を卒業するまで無料にしてほしいという請願を市に提出したことを話されました。
付け加えて、市議会でのこの2つの請願の審議の状況で市長の冷たい態度が話されました。
ますます革新懇の出番!!
第8回総会に提案されたまとめと07年度の運動方針案
1)活動報告
(1)昨年度は、2ケ月に1回の例会と世話人会を「街づくりをどう進めるか」というテーマで開催することができたが、今年度はそのつど、情勢にあった学習会を組織し、運動をつくっていくことを課題にしようという確認のもとに出発しました。
5月は「共謀罪について」の学習会、9月は、「教育基本法の改悪」の学習会と情勢とかみ合った学習会を組織することができた。
共謀罪の学習会では、会場一杯の参加者でした。参加者の怒り・憤りが強く運動が発展し廃案にすることができました。
「教育基本法の改悪」の学習会は、50人を超える参加者でした。これ以後地域での学習会がいくつか行われ、新婦人の学習会では柴田が講師をつとめました。
11月には地域で教育フォーラムが行われ長谷川正安先生の学習会へとつながっていきました。江崎衆議院議員へ廃案を求める要請書を届ける活動へとつながっていきました。
(2)それ以後市長選挙、知事選挙、県会市会議員選挙と選挙が続く中で革新懇の世話人会等が開催できずに今日に至ってしまいました。
(3)例会の報告が中心であったが、革新懇ニュースを6号から8号まで発行することができた。このニュースと全国革新懇ニュースを手配りで配ることができた。
(4)毎回の世話人会で話題にしてきましたが、会員をもっと増やしていくことが求められています。
(5)事務室体制の確立が不十分だったことが10月以降世話人会、学習会ができなかったことにつながったと考えます。
2)今日の情勢と私たちの課題
靖国派の安倍氏が首相に就任して以後「美しい国づくり」という美名のもとに「戦争できる国」づくりが急ピッチで進んでいます。昨年の12月に「教育基本法」を改悪しました。今年の年頭の記者会見で「自分の任期中に憲法改正をやり遂げる」そして「今国会で国民投票法案を成立させる」と発言をし、5月14日には参議院で成立させました。3年後には憲法改正案が国会に提出されるという事態になりました。
小泉自公政権の「構造改革」路線を強化し更に一層「格差」社会を広げようとしています。この6月からは定率減税の撤廃により住民税の増税になります。参議院選挙のあと消費税が増税されようとしています。本当に住みづらい社会になろうとしています。
ますます革新懇の出番が求められている情勢です。
ア)憲法改悪反対、「憲法9条守れ」の市民過半数署名の運動を
1 憲法改悪反対、国民投票法反対
2 教育三法改悪反対
イ)国民の暮らし・営業・雇用を守る運動
日本経済の根本的な弱点は、経済を支える一番の土台である国民の暮らしが粗末に扱われていることにあります。大企業応援ではなく、暮らし応援の政治をすすめることこそ、日本経済の先行きに明るさを見いだせる道です。
1 年金問題
2 消費税増税、定率減税廃止など増税問題
3 雇用問題 300万人をこえる失業者、若者の雇用問題ニート問題
4 医療問題
ウ)安保条約をなくし、世界とアジアの平和・友好に貢献を
1 イラク戦争反対、自衛隊派兵反対即時撤兵
2 「武器輸出3原則」の見直し反対
エ)今後の方針
今年度の重点として、住みよい街づくりという視点から一宮市の財政分析を行います。同時に情勢に応じて平和と民主主義、生活向上の目標に基づいて諸団体との共同や講演会・シンポジュウム・文化行事などに取り組めるように努力します。特に憲法9条を守る運動は、「憲法9条を守る一宮市民の会」の活動の下支えをしていきます。さらに、国民の暮らし、営業、雇用を守る運動を求める新たな分野や人々への働きかけなど今後の課題としていきます。
事務局体制の確立が求められています。100名以上の会員をめざして組織の拡大強化に努めます。
また、「愛知・革新の会」・全国革新懇などの方針や各地の革新懇の活動に学び力を合わせて活動強化に努めます。
報告のあと、討論では、一宮市の20年分の決算報告について報告して頂き、それについて質問やら、自治体の決算は歳入と歳出しか出されないけれど、企業などでは資産も評価して利益が出ているかどうか判断をするのだが、自治体の場合はどうしてなのかとか、積立金が99年度が0にちかいのが05年は6億円もあるのかなど意見交換をしました。次回からもっとつっこんで論議をすることになりました。