温暖化危機へ国民的議論を 三戸光則(65才)
温暖化危機へ国民的議論を(朝日新聞への投稿記事)2008.09.08
三戸光則(65才)
最近のエコブームに、私は違和感を感じる。地球温暖化という待ったなし危機を背景に、電気やガソリンの節約をと、マスコミを通して私たちに迫っている。
だが、私は最近、そんなことに頓着せず生活しようと決め込んでいる。最近読んだある新聞記事に触発されてである。その記事は、我々国民の生活レベルでの二酸化炭素の排出量は全体の1~2割程度、残りは産業界の生産活動によるものと書いてあった。
だが、政府も産業界も経済の失速を恐れて消極的である。先の「洞爺湖サミット」においても欧州諸国の積極的な姿勢に比べ、アメリカやカナダ、日本が消極的態度で終始し、問題解決の展望を示し得なかった。
しかし、ドイツのように国民一体の議論で実績を上げている国もある。私たちは環境先進国に学びながら、問題の焦点がどこにあるのか見定め、国民的議論を起こさなければならない。それは身近な節約でどこか安心している自分がいないかどうか、問われていることでもある。