【15.05.17】いこまい!あいち・青年革新懇全国交流会2015(2日目・分科会)

分科会(1)―奨学金とブラックバイト

 
◆大内裕和さん(中京大学教授)

 世界では奨学金は給付。貸与しかない日本の奨学金制度が異常。半数以上の学生が奨学金を利用している。卒業時に数百万の借金を背負う。奨学金制度が金融事業かつ貧困ビジネスとなっている。 返済への不安から奨学金利用を抑制し、バイトづけになる学生も。ブラックバイトが蔓延している。
 奨学金問題、ブラックバイト問題について、知らせることとともに、政治にはたらきかけることが求められる。とりわけ、選挙で、奨学金問題やブラックバイト問題を争点に押し上げ、そういった勢力を多数派にしていく取り組みを行うことが必要。

分科会(2)―青年革新懇ってなに?

 第二分科会は「青年革新懇」ってなに?をテーマにざっくばらんに交流がしました。
 昨年、結成した京都や堺からは、社会を良くする運動に活動に関わっている青年同士を結ぶ架け橋となっている、青年革新懇の意義の報告や、集まりが固定化しつつあり、どうやって更に会を大きくするのか?などの問題が報告されました。
 また、参加者の半数以上がこれから地元や学園で革新懇を立ち上げたいという事もあり、積極的に質問が出され、経験談などが豊富に交流されました

分科会(3)―沖縄のいま

 助言者の小林武さん(沖縄大客員教授・全国革新懇代表世話人)と辺野古支援にいった青年からそれぞれ報告をもらい、その後グループ討論しました。
◆小林さん…沖縄の「終戦」は9月。サンフランシスコ平和条約締結時でも日本国憲法は適応外だった。一九四五年四月の憲法を決議した議会の選挙でも沖縄は除外されていた。このような歴史は、学校教育では教えてくれないので自分で学ぶしかない。若い時に沖縄に行き、民主主義と権力構造を自分の目で見て、現地の人と連帯を。さらに、地元に帰っても沖縄と連帯をしてほしい。
◆報告者…辺野古ゲート前では、民間警備会社・女性警察官・海保の順番で立っている。女性に乱暴をしたと批判するために。権力構造と非暴力のたたかいを学ぶことができる。現地に行くまでは何が原動力なのか分からなかったが、みんな「自分の生活が脅かされている」ことに怒りを感じているからだと思った。ときには歌や踊りもして笑顔で抗議しているのが印象的だった。

分科会(4)―安倍政権の危険なねらい・戦争立法をゆるさない

 
 各パネラーから発言をしていただきました。
◆水上学さん(青年ネット会員)―元自衛官。自衛隊に無理やり入れられた。セクハラやいじめがあったが隠されている。自衛隊に、よるな、行くな、行かせるな。
◆長谷川一裕さん(弁護士)―戦争法案の4つの特徴と危険性について。様々な議論がありながら作られてきた法律を11本まとめて80時間で決めようとしている。絶対に許されない。
◆梅村忠直さん(自民党元県議)―私は、自民党保守リベラルの人間。今、安倍首相が出してきている法案は、私のような人間が党内に多数いれば表に出てこないはず。私のような人間は「絶滅危惧種」。
 今、共産党が盛り返している。これは、国民意識の中に議論を始めなければという兆しが出てきたということだと思う。共産党は、健全な批判勢力として必要

分科会(5)―はたらかき方交流

 
 パネラーから多様なはたらき方について発言があり、その後2班に分かれてのグループ討論。ゲストの池内さおりさんからもご自身の体験と国会情勢について報告していただいたきました。
◆雨松真希人さん・全国商工団体連合会
 中小零細企業は、国保料が払えず起業しても続けられない、親企業からの値下げ要求が厳しい。大企業との利益率が大きく違う中で社会保障費用を払う率が同じなのはおかしい。大企業と違い、従業員と経営者の距離が近いので話し合ってよりよい環境をつくることが可能。
◆川村ミチルさん・劇団そらのゆめ
 一般的な労働者と違い、経営が厳しかったり、給料が安くても「好きなことを仕事にしているのだから仕方ないでしょ」と捉えられるのはおかしい。安くしてと値下げを言われる。芸術や文化は心に届けるもの。形に残らないので、評価が難しい。しかし、子どもたちの想像力を育む大切なものであり、必要。表現活動として演劇表現を使った社会貢献をしたい。
◆池内さおりさん・日本共産党衆議院議員
 愛媛県でレストラン経営の一家で育つ。兄がレストランを継ぐも廃業。自身は学生時代に小林多喜二と出会い、衝撃を受け一大決心して共産党に入党し就職した。昨年総選挙で当選。吉良よしこ参院議員とは年齢が同じで誕生日も一日違いで刺激し合う仲。ブラック企業規制法案を提案し、自民党が共産党案に賛成したなどの国会でのやりとり、背景などを語る。

分科会(6)―フィールドワーク「僧侶と語る平和」

 会場は、西祐寺さん。まずは「ミニお経体験」ということで本堂で「お勤め」。その後、庫裡に移動して、西祐寺の廣瀬務前住職に戦争体験をお話いただきました。戦時中は中学生で軍需工場に徴用されて軍事物資を造っていたことや、そこで朝鮮半島から連れてこられた人々が差別されていたこと、お寺でも軍隊に関わる仕事をさせられていたこともあり、被害の面と加害の面を忘れてはならない、とお話されました。
 7名が参加。愛知、広島、大阪、三重の青年革新懇の方、愛知宗教者平和の会より2名が参加。参加者にお寺の若院さんがおられ、宗教者平和の会にも参加していただくことになり、嬉しい会となりました。

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