【15.11.15】沖縄のたたかいに学ぶ~国民連合政府の樹立めざし~ みなと革新懇

赤嶺政賢さんの講演まとめ「沖縄の人は絶対負けない、それは勝つまで闘うから」

 
11月15日(日)みなと革新懇主催「沖縄のたたかいに学ぶ~国民連合政府の樹立めざし~」が開催され、95名の方が参加されました。日本共産党衆議院議員・赤嶺政賢さんがオール沖縄のたたかいについて講演。講演の内容をまとめました。 

辺野古本体工事着工の報道はウソ―辺野古新基地建設は不可能

 10月29日に読売新聞が「辺野古埋め立て作業着手」と報じました。

 10月28日朝から辺野古に全国メディアが押し掛け、タカ派のメディアのアナウンサーは、ゲート前で興奮気味に喜びに満ちた表情で「いよいよ待ちに待った本体工事が始まります。」と報道していました。しかし、埋め立て工事自体は遅くとも2年後、早くても1年後にしか始まりません。沖縄県民は工事がすぐには始まらないことを知っています。そして土砂が海に投げ込まれたかのような報道をしていましたが、実際は、辺野古を埋め立てる土砂、近くのダムから採取するのですが、採取するにあたって名護市長の許可が必要ですが、名護市長が許可することはありません。

 宮本議員(日本共産党衆議院議員)が11時過ぎに名護市長の会見の様子を伝えてくれました。辺野古の工事、本体工事着工という報道はうそである、本体工事を行うには名護市長の許可が必要であり、防衛省が許可申請したが書類が不備なので返却し、その後再申請されていないといっているというのです。28日の工事は、陸地の敷地内の建物を壊したガレキを左から右に移したものです。
 
 なぜ、土砂が海に投げ込まれかのような報道がされたのか、安倍政権は、あたかも本体工事に着工した、工事は取り返しのつかないところまで進んできたと国民に印象をづけようとしているのです。

 岩国基地の沖合に滑走路を建設する時、8回の設計変更がありました。辺野古の工事でも、工事を進めていけば何回もの設計変更が必要となります。8回で済むかどうかもわかりません。その都度申請が必要となります。その度に名護市長、翁長知事に「ノー」と言われたら、防衛省は行政不服審査法を使って対抗の手続きを取るのでしょうか。また、工事を進めるたびに地方自治法に基づく代執行の裁判をするしかないということになります。
 
 辺野古の新基地建設は不可能です。県民は本体工事着手という報道に対し、メディア・安倍首相の魂胆を見抜いています。絶対に負けないと決意を新たにして頑張っています。

辺野古の工事をすすめるには、法治主義・民主主義を破壊する道しかない

 翁長知事の奥様が抗議の座り込みをしている辺野古のテント村に行って、ありとあらゆる知事の権限を行使しても工事が進むということになったら、「万策尽きたら最後は夫婦で座り込みます。」と演説したと、11月8日付の琉球新報が報道しました。これは、沖縄県民の感情でもあります。行政上で万策つきたら夫婦で座り込む、県民は、知事の奥さんも同じ考えを持っていることに感動しました。奥さんは、まだまだやれることはある、万策尽きていないともいいました。
 
 辺野古の工事をすすめるにはいくつものハードルがありますが、これを越えるには、法治主義・民主主義を破壊する道しか残されていません。

 翁長知事の承認取り消しの文書には、不服なら裁判に訴えることができるという文言がありますが、これは通知文書には当たり前に書かれてある言葉です。しかし、防衛省は裁判ではなく、行政不服審査法で対抗してきました。この法律は、国家が(一方の当事者になるという)使うことは許されていません。
  安倍首相は、翁長知事の権限を取り上げるため、地方自治法に基づき代執行の裁判を起こしました。全国の行政法の専門家は、今回の政府の対応は信じられないものだと声明を出しました。行政不服審査法の審査におけるルール違反など、法律を破らなければ工事ができないところまで来ているのです。裁判で裁判官が公正な判断をするかどうか、司法の反動化が言われていますが、安倍内閣はそこまで追い込まれているのです。
 翁長知事はあらゆる手段で対抗するといっています。安倍首相は法律的にも許されない手段を使っています。そのことを知ってほしい。

弾圧は抵抗を呼び、抵抗は友を呼ぶ

 辺野古で流行っている言葉があります。「弾圧は抵抗を呼び、抵抗は友を呼ぶ。」これは瀬長亀次郎さんがよく使った言葉です。
 
  資材搬入に合わせ、毎朝6時から6時半の間、約100名が集まって抗議行動をしています。テント村の前では、9時から4時まで抗議集会が行われ、毎日100~200名が参加しています。歌を歌ったり、踊りを踊ったり、自分の気持ちを訴えたりしています。

 オール沖縄県民会議の方針は、いろいろな人が参加できるというものです。12月上旬に結成します。沖縄県民がスクラムを組んで座り込んだり、それができない人はステッカーを掲げたり、写真を撮って伝えたりと、様々な活動ができる会議です。ゲート前の抗議行動は、翁長知事の勇気の源になっています。だから翁長知事の奥さんもゲート前に来るのです。

 来年1月に宜野湾市の市長選挙があります。5月には県議選があります。また、7月には参議院議員選挙があり、伊佐さんを立てます。今の宜野湾市長は安倍首相の勢力の一員です。オール沖縄で市長選を勝利しようと呼びかけています。この三つの選挙で完全に勝利し、国民連合政府の内閣を作る突破口にしたいと思っています。

 沖縄の人は「絶対負けない」と言いますが、それは勝つまで闘うからです。「不屈」の看板を掲げて闘います。沖縄県民の不屈のたたかい、全国のたたかいで野党が共同すれば、国民連合政府を突破口に、安倍内閣打倒、辺野古の新基地を完全にストップさせることができます。一緒に頑張りましょう。

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