時代の右傾化に対抗して、平和・民主主義・憲法擁護・確立を
総がかり運動を全国のすみずみから
衆議院選挙、選択肢は野党共闘
革新・愛知の会は9月17日、世話人会に先立ち、戦争させない・9条壊すな!総がかり実行委員会共同代表の福山真劫さんをお招きして、記念講演を行いました。「皆さんとは違う立場で安倍政権と対決してきた」と語る福山さん。様々な立場で運動されている方々など会場に溢れる150人が参加しました。(編集責任 編集部)
福山 真劫(ふくやま しんごう)さん
1947年三重県生まれ。大阪市役所就職、自治労本部中央執行委員、副委員長、書記長を歴任。平和フオーラム事務局長、共同代表、原水爆禁止日本国民会議代表。戦争させない1000人委員会の呼びかけ人、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会共同代表。
日本が崩壊の危機感
私は、皆さんとは違う立場で平和・民主主義・脱原発運動を担ってきました。部落解放運動、原水禁運動、労働運動、障がい者解放運動、学生運動、労働運動、政党運動でことごとく対抗してきたものがなぜ共闘に踏み込んだのか。
日本の平和と民主主義、憲法が壊されようとしている。戦争する国に踏み込んでしまう。私を突き動かしたのは、日本が崩壊していくかもしれないとの危機感からです。勝つためには共闘しかないのです。
総がかり行動実行委員会は9月15日に戦争法廃止、安倍政権打倒のために総がかりをさらに強化、発展させ、平和と民主主義、憲法の擁護・実現運動に大きな役割をはたす、本気で総がかり運動を展開していく記者会見をおこないました。
沖縄から
「安倍晋三さん、日本本土にお住まいのみなさん。今回の事件の『第二の加害者』は、あなたたちです。しっかりと沖縄に向き合っていただけませんか。いつまで私たち沖縄県民は、馬鹿にされるのでしょうか。パトカーを増やして護身術を学べば、私たちの命は安全になるのか。馬鹿にしないでください。」(6・19沖縄集会での玉城愛さんあいさつ)
これは、沖縄における私たちへの呼びかけです。連日、辺野古、高江、宮古島、石垣島と頑張っています。こんなに頑張っているのに安倍の暴走は止まらない、日本本土のたたかいをもう少し頑張ってくれたら沖縄での安倍の暴走や日本の本土から機動隊500人も連れていって、弾圧をして強行することはないですね。私たちのたたかいをもう一歩二歩、広げ、強化しないといけない。
福岡高裁で9月16日に沖縄県への不当な敗訴判決が出されました。翁長沖縄県知事は陳述で「自国の政府に、ここまで一方的に虐げられている地域が、沖縄県以外にあるのか」と述べました。沖縄県を政府が総力を上げて国がねじふせようとしているわけです。沖縄にここまで言わせてしまっている私たちの運動の在り方が問われています。これをふまえ、総がかりかりとしても展開していきたい。
総がかり運動を 全国のすみずみに
安倍政権は、歴史認識を改ざんし憲法破壊と新自由主義をめざす右翼政権です。米国の軍事戦略にそって、中東から東アジアまでたたかう日本をつくるのが安倍政権の本質です。
愛知でも大変な奮闘をされたとおもいますが、戦争法廃止2000万署名は賛同団体が29団体という画期的な署名です。1350万筆集まり10月上旬にあと百万を提出予定しています。
総がかりの全国化、非正規労働者との連帯、連合との連携強化、非正規労働者、沖縄、格差、貧困課題への展開、組織体制強化をしなければと論議しているところです。参加しきれない組織、勤労者、市民にどう働きかけるのか、次にどう踏み出すのか問われています。
我々の視点は
労働運動が「平和と民主主義、日本の未来を拓く」とされてきましたが、現状は、労働運動を中心としながらも市民の登場がありました。なにものでもない人々の参加が組織された労働者部隊を大きく上回っています。組織された労働者が、もう一回り、ふた回り頑張る必要があるとおもいます。 我々の運動が非正規労働者、生活に苦闘しているひとにどう響いているのか。彼らにどれだけ連携できていたのか。問題意識を持ち続けてはいますが、非正規労働者との連携にも突破する力を持たないといけない。
いまの我々の視点は、ひとつは大衆運動を圧倒的にして安倍政権を包囲すること、もう一つは選挙で勝つことです。
野党共闘を引っ張る力は
今回、戦争法廃案運動から始まり、国政選挙まで野党共闘でたたかった経験は初めてです。
戦争法の具体化阻止へ、19行動、沖縄への連帯と500万署名運動など、全国各地での憲法学習会、貧困・格差のアベノミクス路線との対決、原発再稼働反対の取り組みなど大いに進めていきたいとおもいます。
自民党改憲草案は、自民党のなかでも「改憲草案はあぶない。」という声があります。沖縄もますます運動が盛り上がるでしょう。安倍の野望はそう簡単には通りません。総がかり運動はますます前進しています。
希望は野党共闘の中にある。野党共闘を引っ張る力は、総がかり、市民連合のなかにあります。
衆議院選挙に向けて
選択肢は野党共闘の継続しかありません。衆議院選挙区は295です。いくつかの困難もありますが野党共闘を実現できる条件はあります。2014年の前回の衆議院選挙の結果ですが、野党共闘で取り組めば前回の得票数の単純合算で60議席増えます。野党共闘で改憲勢力の3分の2獲得を阻止し、政権交代への展望を開くことが出来ます。
自公政権の最大の狙いは、野党共闘つぶしです。市民が自公政権の攻撃の本質を見抜き、野党共闘を強化する。それぞれの潮流をどれだけおおきくできるか。自信と確信をもってたたかう必要があると思います。