これまで色々な題材を通して平和を訴える演劇を創ってきましたが、ヒロシマを語る時は特に心してかからなければいけないと思うのです。
「その役になりきる」などといいますが、あのキノコ雲の下のヒロシマは俳優がどんなに想像をはたらかせても追いつかないと思うからです。
でも俳優の仕事として大事なことがあると考えます。 私たちは被爆者と同じ気持ちにはなれないけれど、被爆者の方々が後に続く世代にどういう立場で生きてほしいと切望しているのかを、演じる私たちがまず考え、考えたらそれを本気で伝えること。
先日、劇団に沢田昭二先生をお招きしました。先生は私たちにお母様とのお別れの時のことを話してくださいました。
団員一同、沢田先生からバトンをお預かりしたと思っています。2月28日、3月1日に平針の稽古場でヒロシマを語る朗読劇「ぼくたちのゆうれい」を上演します。今度は私たちがお客様にバトンをつなぐ番です。