【07.09.05】高齢者が安心して医療が受けられるように

高齢者が安心して医療が受けられるように

 
加藤 留美子 
(愛知県社会保障推進協議会事務局長)  

 少子高齢化がすすむなかで、小泉・安倍内閣によってはこのままでは「医療」も「年金」も「介護」も制度の維持が出来ない。「持続可能」にすると称して、この間、国民と患者の負担を大幅に増やしてきた。

 特に、2006年の医療制度の改悪は2013年までかけて順次実施され、08年4月から医療費を削減するための都道府県毎の在院日数の短縮や糖尿病患者の予備軍の削減などの「適正化計画」の実施とあわせて75歳以上のすべての人を対象にした後期高齢者医療制度と70歳~74歳までの窓口負担が2割に引き上げられる。

 後期高齢者医療制度は、介護保険と同じように、1人1人から月額平均6200円以上の保険料を年金から天引きし、死ぬまで支払わなければならない。介護保険とあわせると月1万円以上にもなる。これまでは、保険料が払えなくても保険証の取り上げはなかったが高齢者医療制度は、保険証を取り上げられる。さらに、保険証を持っていても受けられる医療の範囲をせばめられ、保険が使えないところは全額自己負担となる。

 年金は上がらず税金や国保など保険料が引き上げられこれ以上の負担は「耐えられない」の悲鳴が上がっている。

 高齢者が安心して医療が受けられるように、愛知県広域連合議会に「高齢者の生活実態に即した保険料に」「名古屋市国保並の減免制度に」などの請願署名運動とあわせ「せめて70歳以上の医療費は1割負担に」の実施を求める運動がはじまっている。    

このページをシェア