国民皆保険制度を空洞化させるTPP参加を阻止しよう!
安倍首相は国民の反対の声を無視してTPP参加を表明しました。
これは、医療関係者にとっても重大問題です。 ご存知のように、TPPは関税の撤廃とともに、非関税障壁の撤廃も原則とされます。
すなわちTPP参加により、自由貿易の妨げになるような各国の法律や制度が変えられてしまいます。
すでにアメリカは1990年代から、医療の分野で日本の市場開放を求めてきています。TPP参加により、アメリカや多国籍企業からの規制緩和の圧力が高まることは明白です。
例えば薬の値段も、国の制度より製薬企業の利益優先で決められ、安価なジェネリック医薬品の普及もむずかしくなります。
そして、アメリカ資本にとって不都合な日本の薬価制度については、ISD条項によって訴えられ無効とされるおそれもあります。
金持ちしか薬が買えなくなってしまいます。そして次には、保険の効く医療を狭める混合診療の解禁や株式会社による病院経営がねらわれていると言われています。
まさに、国民皆保険制度の空洞化です。そうなれば、「お金のあるなし」によって受けられる医療に格差が出てしまいます。
いまでも、高い保険料・自己負担によって医療にかかれない人たちが増えています。
誰でもが安心して医療を受けられるためには、日本の医療の非営利原則や公益性、そして国民皆保険制度を守ることが必要です。
私たち民医連も、広く医療関係者や地域住民に呼びかけ、皆さんとともにTPP参加を阻止する運動を強めていく決意です。