革新懇の活動−2009年 3.19 辻井喬さんを迎えて「講演と音楽の夕べ」

【10.0410】革新・愛知の会 3.19講演と音楽の夕べ 辻井喬さん講演「言葉の力を考える 〜政治をいっそう民主的に」

3.19講演と音楽の夕べほぼ満席の1000人が参加!!

   結成30周年記念「講演と音楽の夕べ」は、会場の中京大学文化市民会館の2階席までほぼ満席の千名が参加しました。

 夏目久子さんの素敵な歌声、辻井喬さんの講演に参加者は、「こういうつどいは、革新懇ならではの企画」などの感想が寄せられました。

日本が本当に独立国となるために 革新懇の意義大きい

 オープニング企画では、軽快な音楽で2004年結成から今日までの青年ネットの活動をプロモーションビデオ上映し、スタッフの佐々木祐恵さんが紹介しました。

 成瀬昇常任代表世話人が結成30年の歴史を総括しながら、「国民の希望となる革新懇運動、政治を前にすすめるためにいっそう奮闘しましょう」と主催者あいさつ。

 来賓あいさつにたった元中日ドラゴンズ社長の佐藤毅さんは、「民主党鳩山首相はいつ憲法改悪を、と言い出さないとも限らない改憲論者。時代の流れをじっくりと見極め、改憲阻止の受け皿に革新懇がなられることを期待する」と述べられました。

 作家・詩人の辻井喬氏は、「言葉の力を考える 〜政治をいっそう民主的に〜」と講演。
 「社会の大きな変化は二大勢力(二大政党)では今の社会の複雑で多様な意見を集約できるものではない。どうすれば日本が独立した国になっていくことが出来るのか問われている。改めて革新懇の必要が大きい。

 私たちは少しでもまともな政治をつくる努力をしてきたのか、論議をしっかりしてきたのか。
 日本の優れているところは、憲法9条という宝を持っていること。先輩が命を落として得た憲法9条で今後を切り開いていこう」と語られました。

 声楽家の夏目久子さん、ピアノの都築彩子さんのすてきな音楽は、参加者の心を揺さぶりました。

 会場で配布した普天間基地撤去を求める署名をはじめ、6種の署名は、1223筆集まり全国革新懇ニュースは、この取り組みの中で8部普及しました。

主催者あいさつ 政治をさらに前に進めよう 常任代表世話人 成瀬昇

   結成30周年の記念の夕べにご参加ありがとうございます。

 30年の歩みを振り返り、一緒に考えたい。国民が主人公の政府をめざす国民的共同組織がなぜ始まったのか。

 1960年代から70年代にかけて革新自治体が広がり、危機感を深めた自民党・財界などの支配勢力が革新分断の攻撃を強めた。その軸が、1980年社会党と公明党の間に結ばれた日本共産党排除・安保・自衛隊容認のいわゆる社公合意でした。

 私は当時社会党員で愛労評議長でしたが、反共・社公合意に反対しました。
 革新分断の攻撃に対して日本共産党をはじめ革新民主陣営で協議の結果、これからの革新統一の運動は、これまでの政党の組み合わせではなく、暮らし、民主主義、平和を守る三つの共同目標に賛同する個人・団体・政党が国政の革新をめざして国民的共同を強めようと全国各地で革新懇運動がスタートしました。

 愛知県では、80年5月21日、「革新統一愛知懇談会」の結成総会が開かれました。
 それから30年、政治革新の大道をたゆみなく歩み続けてきました。

 革新懇は、国民が主人公の日本をつくる運動、いっそう奮闘しよう。
 
 河村市長のすすめる「議員定数半減」は強権政治に道を開く暴挙、なんとしても止めなければならない。

辻井喬さん講演  ことばの力を考える 〜政治をいっそう民主的に〜

   詩人・作家 
      辻井 喬


(1) 時代の危機状況―どうなっているか

 ・いま世界は同時不況に突入している。不況・暗闇をぬけるのに時間がかかるだろう。

 ・日本の政治がいま混沌としている。――昨年の総選挙で、はじめて国民の意志で政権を変えた。
 しかしながら、鳩山内閣もぱっとしない。
 鳩山内閣が成立した頃、彼が日本の雑誌に発表した論文がアメリカの新聞に転載され、これが「著しく反米的だ」と日本の新聞で報じられた。
 アメリカのその記事を取り寄せて読んだが、どこにも反米的なことは書いてなかった。中日新聞をのぞいですべての新聞が「反米的」と報じていた。これは日本の特派員が自分で意見を書かずに、権威のあるアナリストに論評を聞きに行って、同じことを書いているからだ。他社といっしょだと記者は安心している。これがジャーナリズムといえるのか。
 いま「密約」が大問題になっている。1969年の核密約が今回明らかにされたが、大衆運動なくして、政権がこの「密約」を破棄することはない。非核三原則を守るために、いま、怒らなければ、怒るときはない。 日本の財政――ひどくなってきている。今ギリシアで財政破綻が起きてきている。日本は、それよりはるかに大変。日本の国債はGDPの一・八倍、862兆円にのぼり、危険水域を超えている。(個人の預金は一四〇〇兆円あるといっても)

・文化をめぐる状況も深刻。 自民党議員のなかには、憲法改悪に向けて兵役義務をあげ、「どうやって徴兵制をひくのか」と発言している。これは民衆が馬鹿にされているのだ。改憲を狙う勢力が「核の問題でさえ怒らない国民は、何をやっても怒らない。」と思ったら、どうなるか分らない心配がある。

 (2) いま政治はどうなっているのか

有権者の意志で初めて政権を変えた。しかし、変えてみても「変わりばえしないなあ」の実感が広がっている。
 民主党の中には、異なる二つの流れがある。一つは昔の自民党そのままで金を使って権力を維持しようとする勢力。もう一つはそれではまずいのではないかと考える勢力。我々は、この良い方に働きかける必要があるのではないか。いい面を伸ばしながら悪い面を克服することだ。
 二大政党制の問題についてー―「何でも多数決で」が民主主義というのは間違いではないか。国会での質問時間も議員数だけで決められるのは、よいのか。少数政党でも、きちんと質問ができることが必要だ。
 世界の様々な動きは、2つの流れで割り切れるものではない。3つ4つ5つの流れがしのぎを削っているのが今の世界ではないか。55年に、保守大合同と左・右社会党合同で「二大政党」制がつくられたが、いま、新しい「55年体制」をつくらせてはいけない。
 日本が本当の独立した国になるためにはどうすればいいかが問われている。「改憲すれば独立」は欺瞞。憲法「改正」をすれば、軍隊を持てば、独立国と考える動きがある。改めて、革新懇の必要性が大である。

 (3)「茜色の空」をめざして――改革の展望
 
 私は、大平正芳をモデルに小説『茜色の空』を書いてきた。日本の保守政治には、二つの流れがあった。《吉田・池田・田中・大平》と《鳩山・岸・佐藤・福田》。この二つが派閥を通じて争ってきた。クリスチャンで読書好きの大平正芳には民主主義的保守政治の芽があったのではないかと思う。いまは、茜色ではなく夜になってしまっている。保守政治家は金の亡者になってしまっている。私たちは、保守だからだめだと近づかないのではなく、まともな人とは交わって少しでもまともな政治を作る努力をしただろうか。――保守の中にも「敵ながらあっぱれ」という人がいて、そういう人と交わって革新も成長するのではないか。
 東西冷戦が崩壊して、「市場経済万能」となって市場経済の弱点が露呈している。
 衛生・水道・教育などの公共性《インフラ》は国がひきうけるという条件によってはじめて市場もうまくいく。
 私は大平首相から依頼されて、民間人として漁業問題でソ連の首脳とやり合った。議論が暗礁に乗り上げたとき、ソ連側は「魚を捕らせない」といった。これに対して、「糧道を断つ戦術はもっとも卑劣はものだ」といって、話し合いで解決しないなら「日本が軍備を強めたらいいのか」と問い詰めた。このことがあって相手は、「死ぬまで日本人民の友でありたい」といった。
 怒るときには怒らないといけない――外国に対しても日本の本当の姿を示すことが必要だ。相手と大いに議論をする。《敵から革新懇あっぱれ》と言われるようになって欲しい。
 日米の密約問題をあばいた西山記者の男女問題に目を奪われて、密約をあばいた意義を見失ってしまったことがある。逆に権力の側は国家対国家の機密を男女スキャンダルに切り替えて、逃げ切ってしまった。
 
 (4) いま 考えること―――長期の国づくりの問題 

いま、目の前に起きている大問題にきっちりと国民が意思表示をする。長期の国づくりの見通しをもつことが大切。
 長期の見通し、展望をもって、民主党の欠陥を自覚して前へ前へと進むことが必要である。
 長いトンネルの中に、いま私たちは入っている。長期的に考えると、トンネルを抜けるとアメリカの一極支配はなくなっているだろう。EUは文化的連帯をもっており、中国は修正しながら危機をすり抜けることになる。日本経済は中国抜きには存在できなくなっているだろう。
 日本は何が優れているのか。「軍事力で解決しない方針」の国は世界では日本だけ。産業力、経済力は大だが、それだけでは世界から評価されない。国連の常任理事国になりたがって、国連事務総長(当時アナン事務総長)が来日したとき、国連にたくさん金をだしているから常任理事国にしてくれといって国連の事務総長にたしなめられた。
 多くの先輩が命を落として得た憲法を「おしつけられた」というのは、本当に情けない意見。日本の優れているのは、文化的特徴だ。もっと端的にいえば、憲法九条という宝をもっていることだ。白州次郎から私は直接聞いたことだが、GHQからメモがきたのは事実だ。然し、吉田茂は「戦争に負けた国が軍隊を持っていたら勝った国に使われるだけだ」と考え軍隊をもたず、経済発展をめざすことをすでに決めており、「アメリカがそういったからといって、軍隊をつくらない、としても日本は、経済回復に努める」ことをめざし、非軍事の憲法を作った。「軍隊をもってこそ一人前」論などというのは本当に愚かな考えだ。
 新聞などの大きな記事よりも、小さな記事を自分で読み解いて欲しい。
 国際関係では、「グローバリズム」について一言。世界をトータルに捉えるのがマルクス主義。スターリンは、マルクス主義を「国家主義」に歪曲した。そして、ソ連がなくなったことで「マルクス主義」までなくしてしまった。「汚れた水を捨てるときに、赤ん坊まで一緒に流してしまう」のと同じ。マルクス主義は力を失っていない。
 共同体や伝統文化について。それらを世界につなげるのは私たちの役割だ。
 議論に勝ったと思っても、相手が納得していなければ勝ったことにならない。先輩が命を落として得た憲法九条という宝をもとに、今後の方向を切り開いていこう。
   (文責 編集部)

来賓あいさつ 革新懇の存在、示すとき 元中日ドラゴンズ社長佐藤 毅さん 

  今日までのレベルの高い活動に敬意を表します。同時に、そのよ

うな活動にも拘わらず、
世間の知名度はもう一つです。大いに期待したい。
 民主党の中心の一人は、田中・金丸の金権体質の直系、もうひとりは、政治家三代目である。問題がくっきりせず、ボヤーッとした時代のように見えるが、大事な時期である。
 自民党は長年の政権で腐敗、国民は「もういい加減にしてくれ」と。「民主」は、期待の受け皿になれるのか。民主党は、保守の落ちこぼれと革新の敗残兵の集まりであり、寄せ集めのような勢力。改憲に熱心な人もあり、「突然」、改憲と言い出すかもしれない。鳩山首相は、○○億円の金も「もらったかな」で済ましている。何の痛みもなく、改憲も「私は元々そうですよ」といいだしても不思議ではない。深刻に受け止めておかなければと思っている。
 いま革新懇の存在を示す大切なときではないか。
 時代の流れをじっくりと見極めながら、改憲阻止のうけ皿に革新懇がなり、運動を持続することを期待します


     
        

参加者の感想

◆佐藤さんのお話は今の政権をきびしく、おもしろく見ているなぁと感心する。夏目さん都築さんの歌は、ひきこまれて聞き惚れました。辻井さんのみんなと同じではジャーナリズムと言うのか!の話はそうや!とうなずきました。

◆すばらしい内容の講演でした。感性を研ぎ澄まし怒らなくてはいけません。

◆大変すばらしい音楽でした。革新・愛知の会の歴史も良く解りました。

◆辻井さんの講演はバランス感覚にたった現状分析、その流れにおける冷静な思考は筆舌ものでリアリティのある方向性で共感を覚えた。

◆歌だけではなく語りがあって深みがあった。尊敬される日本でなければ物事を正しく解決できない。「核抑止力」をもって「守ってもらっている」姿勢では沖縄問題は解決できないと思った。

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