【10.06.10】瑞穂区革新懇ニュース2010年6月号

鳩山退陣と菅直人新政権をどう見るか◇瑞穂区革新懇、8日の「定例世話人会」で議論

◎支持率「V字回復」―――マスコミの新政権持ちあげは「異常」
 普天間問題での迷走や「小鳩政権」ツートップの「政治とカネ」で支持率が急落、追いつめられた鳩山首相が進退きわまって政権を投げ出したあと、民主党内だけでバタバタっとすすめられた内閣交代劇。その果てに生まれた菅新政権の発足は6月8日=ちょうど瑞穂区革新懇の6月定例世話人会の夜でした。
 いきおい8日の世話人会は、「鳩山退陣と菅新政権発足をどう見るか」に議論集中、1時間ほどの間に次のような意見が出されました。あなたはどう思われますか?

(1) マスコミ(の世論操作?)は怖い――
 鳩山・小沢が辞め、新代表が菅さんに決まってからのマスコミの持ち上げは異常。とくに菅さんが仙石・枝野両氏を官房長官、党幹事長に指名してからは「よくぞ小沢切りを決断!」と大フィーバーで、世論操作ともいえるこの翼賛報道が民主党政権への期待の「V字回復」につながっている。マスコミは怖い。
(2) 普天間も政治とカネも終わってないのに
 昨日、町内を回ったが「菅に代わったから政治はマシになる」という反応が多い。しんぶん赤旗の読者でもそうで、ちょっとびっくりだ。「普天間基地の辺野古移転は沖縄の了解を得られないだろうから、もう一度アメリカとじっくり話し合う」「小沢氏が政治とカネで潔白だというのだから、国民が望むなら本人と関係者を国会に呼んで、追及の機会を保障する」とでも言うなら話は別だが・・。
(3) 「アメリカべったり」外交、なぜつづく?
 それにしても、なぜ民主党は「アメリカべったり」外交を脱せず、マスコミも正面からの追及をしないのだろう? 「アメリカには沖縄から出て行ってくれというべきだ」というのは鳥越俊太郎などごく一部のジャーナリストだけで、ほとんどは「日米関係維持のためには仕方ない」という姿勢だ。これでは事態は変わらない。
(4) 「抑止力」=「黄門さまの印籠」?
 4日のシンポジウムで土井さんが指摘されたが「アメリカ軍も核兵器も“抑止力”で、それが外れたら日本は大変」という考え方が多くの国民に刷り込まれている。「財政赤字を打開し、社会保障をすすめるためには消費税引上げは必至」という考え方もそう。みな支配層と大手マスコミの宣伝だね。
(5) もっと「革新」を伸ばさないと
 共産党が「財界・大企業とアメリカにきっぱりものをいうこと」の大切さを主張しているが、それが国民の世論になるにはもっと「革新」を伸ばさないと――。参院選がカギだね。
(6) 一時的「猫だまし」なら菅内閣も墜落
 いずれにせよ、普天間、政治とカネ、派遣法、貧困・・と難題山積みは変わらず、新政権は日々その政治姿勢が試される。平和・民主主義・生活向上――革新懇の役割も重要だね。

6.4シンポジウム◇参院選を前に、日本の政治を考える――私たちのくらしはどうしたら良くなるか?

 6月4日(金)夜、瑞穂区革新懇は区内在住の医師・土井敏彦さんと弁護士・小島高志さん(右)をパネラーに迎え、見出しのタイトルで、10回目の公開企画=初のシンポジウムを行ないました。コーディネーターは水谷暎子さんでした。
 シンポは会員外の7名を含め25人の参加でしたが、「医療崩壊」の原因と立て直し方向、普天間基地撤去や核兵器廃絶を阻んでいる「抑止力」幻想に触れ、「やっぱり基本は憲法9条と25条」と強調した土井さんの話も、また豊富な資料を紹介しつつ格差・貧困社会のすさまじい実態を語られた小島さんの話もどれも衝撃的で、様々なことを考えさせられた夜になりました。
 とくに小島先生は「法律事務所に来る相談は多重債務、廃業、倒産・破産がひっきりなし。離婚も実に多い。老人問題、精神疾患、いじめ、人格破壊など、政治の恩恵を受けられない人がいかに多いか」と切りだし、「派遣など非正規労働が増え住居がなくファーストフード店や路上に寝る者が増え、とんでもない貧困社会になった」と指摘しました。その上で、「こういう人たちは、今日明日どう食っていくか、どこで寝るかに汲々としていて政治など信じられんというのが実態」といい、「苦しんでいる人たちの現場に行って手を差し伸べ一緒に運動することが大切」と結びました。
 さらに「教育と医療だけは無料にするなど分かりやすい運動が大切なのでは?」などの会場発言に答え、「運動にはきちんとしたリーダーが必要。経験豊かな活動家の皆さんにそれを期待したい」と参加者へエールも。
 「もう少し時間がほしい」「考えさせられた。次回はもっと人を集めたい」など感想も好評でした。

特別企画のお知らせ◇「木曽川町訪問、一泊の旅」8月28日(土)~29日(日)

 木曽福島での共産党員町長の誕生は1998年。話題の人・田中勝己さんはその後、開田村など周辺3村と木曽福島町が合併して生まれた木曽町でも住民に推されて初代町長となり(05年11月)、自前の「木曽学」にもとづくユニークな町づくりで評判。08年出版の『すてきな田舎 元気なふる里――木曽町長 町づくり日記』(かもがわ出版)も好評です。
 瑞穂区革新懇はこの夏、この町を訪ねる一泊の旅を企画中。木曽町はどんなところか、田中町政はなぜ人気があるのか、真髄はなにか――蕎麦の花咲く木曽谷の地を訪ね、話題の町長ともじっくり懇談、酒も飲んで語り合うゆったりした旅にしたいと考えていますが、肝心なのは「参加者」。
 ぜひふるっての参加をお願いします。
 なお、宿泊は自炊型農家民宿「のりえの家」(町長夫人が経営)。食事は食材持ち込み・自炊方式で1泊3000円。/したがって参加費は食費・交通費(車)を入れて7~8000円ほどの予定です。
 全体スケジュールは検討中ですが、「朝8:30頃、車(湯浅・見崎・森下号など)に分乗して出発。昼、現地到着、食事。14時~ 町長と懇談。17時~夕食準備。18時~夕食交流」。翌日は「午前中、町を見学。昼食後に帰路につき夕方帰着」の予定です。
いいプランがあればご連絡ください。

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