【11.08.31】「までいの力」のまちづくりの村~福島・飯舘村、いま 緑平民懇現地報告会を開催

 
緑平民懇(緑区平和と民主主義と暮しを守る懇談会)は、8月29日、緑区役講堂で飯館村・佐藤八郎村議らを迎えて現地報告会をひらき、110人が参加しました。

■佐藤八郎さん(農業、村会議員)
 飯館村は、人口6170人、高齢化率は30%、全国で一番所得の低い村。しかし、自立した村づくりをと町村合併に反対し、みんなで作り上げてきた美しい村です。
 その村が福島原発の事故で一変しました。事故直後、双葉町の人たちを受け入れ、2度も被ばくをさせてしまい、なんともやりきれない気持ちです。
 
 いまも原発収束は工程どおりに進まず、放射能除染も確立されていない。
 3月19日にみぞれが降り、放射能がふりそそぎ、すでに年間20マイクロシーベルトを越えた地域もある。全村民が内部被ばくをした。その時に、行政は国、県の施策は避難をということではなく、村民は毎日不安を抱えながら暮らしています。 4月22日にやっと、計画的避難地域指定されましたが、それまで、県は放射線健康リスク管理アドバイザーに就任した長崎大学の教授を村に派遣し、20あすべての行政区で講演会を何度も繰り返し、「安全」、「直ちに健康に影響はない」「子どもが外遊びをしても何も問題はない」と村民の前で断言しました。こうした発言に住民は「あまりに、放射能の被害を過小評価している。信じられない」と。 
 内部被爆ばくについては、ほとんど問題にされないなかでどう問題にしていくのか。ヒロシマ、ナガサキ、フクシマと、核の被害という点では共通、連帯していかなければいけない。
 飯館村は、避難中の村内を監視する「見まもり隊」を6月に発足させ、村民370人が参加している。国の緊急雇用創出基金を活用し、避難で職を失った村民らの雇用対策にも役立てるとして一人日当7000円支払われているが、マスクもせず、内部被ばくをさらに広げることになる。人間をモルモット扱いにしている。このようなことを許してはならない。また、「直ちに健康に影響はない」ということ宣伝で住民に危機意識が弱く、放射能は目に見えず、非常に問題。
 
 佐藤八郎さんのほかに長谷川静江さん(農業)、渡辺とみ子さん(イータテヘイグじゃがいも研究会会長)のお話もありました。
 義援金が入ってもトラクターなどのローンで生活はやっていけない、中学生は9月1日から個人被曝線量計「ガラスバッジ」のもって積算線量をはかる。などの深刻な状況が報告されました。
 飯館村救援募金が七万二千円寄せられ、、革新懇の原発からの撤退署名10筆、会員が一名増えました。

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