【15.09.05】連続憲法講座2015・第5回―浜矩子さん(同志社大学)

過去最高の250名の参加

 
アベノミクスのいま ―安倍首相のウソを暴く―

(1)時期を得たテーマ
――演壇近くにもいすを並べ、参加者は250名になった。歯切れのよい、本質を突く言葉、聞き手を引き込む間の取り方、経済学の原点についても説かれた。27名の質問にも丁寧に応えられ、充実した3時間。

(2)アベ首相のウソを暴く――首相は4月29日、アメリカ議会の演説後、笹川平和財団のスピーチで本音を語った。「アベノミクスと私の外交保障政策は表裏一体である」「デフレからの脱却、そしてGDPの増加、これにより国防費を増やすことができる。」つまりアベノミクスの真の目的は「国防費の増加、安全保障にある」と述べた。

(3)本来の経済政策はどうあるべきか」―― (1)《均衡回復》ー政策としてバランスを確保する (2)《弱者救済》ー経済的な弱者を救済する。この2つは「表裏一体」である。この役割をはたさないものは経済政策に値しない。経済政策を安全保障のためにやるなど論外だ。アベ首相は「富国強兵」を通じて大日本帝国に回帰することしか考えていない。(1)原点回帰ー経済活動は人間の営みを支えること、企業の利益のために人間を後景に押しやってはならない。(2)一つのバランス感覚―社会倫理に反してはならない。《心の欲するところに従えども矩を超えず) (3)3つの道具ー傾ける耳、涙する目、さしのべる手をもつべき。

(4)質問に応えて――27名の方から文書で質問が出され、丁寧に応えられた (1)どうしていつも髪型がカラフルなのか (2)NHKラジオに出演されているが圧力はないのか (3)報道ステーションにかつては出られておられたのに・・・ (4)株価上昇ー経済活動が活発になれば株価は上がるが、その逆は本来ない。株価をあげるために公的資金を投入するなど間違いである (5)女性の輝く社会ー女性を死ぬまでこき使おうとしている、どうしたらいいかー状況は必ず変えられると思う。キーワードは「陰謀」。人間、「陰謀」を企てているときほど楽しいものはない。世の中をまともな方向に引っ張っていきたい。(文責 村上俊雄)

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