【08.01.26】緑平民懇 後期高齢者医療制度シンポに医師、学区役員など70人近くが参加

パネラーに緑区医師会会長ら

 
 1月26日、名古屋市緑区有松コミュニティセンターで「平和・民主主義・くらしを守る緑区懇談会」主催の「後期高齢者医療制度って」シンポジウムが開かれました。今回の集会は2部構成で、第1部は緑区役所保険年金課の制度説明、第2部がシンポジウムで行われました。シンポジウムでは同会筆頭代表の室生昇(医師)さんがコーディネーターをつとめ、各パネラーの発言、討論に入りました。

 パネラーの緑区医師会長鬼頭早苗さんは「後期高齢者医療制度は政府の医療費抑制を目的として作った制度だ。政府の提案では主治医制を設けて、一人の契約主治医を通さなければ他科の医師にかかれない。受診抑制になる。包括定額制にして、医療機関への支払い上限を設定し抑制する。その結果医療の質の低下をきたす。看護師や医師不足で市民病院でも病棟が閉鎖されているが、毎年、社会保障費を2200億円削減する政府政策が問題、このまま進めば、皆保険は崩壊する」と発言。

NPO法人たすけあい名古屋代表の渡部勝さんは、「健康保険・国民健康保険制度が出来てからそれぞれ久しくなるが、平均して、1年半に1回の割合で改定されてきた。はじめから完全な制度はない、皆保険制度は失くしてはいけない、関心を持って見守る必要がある。」と。

大高南学区区政協力委員長の小池田忠さんは「学区連絡協議会の役員会に南医療生協の職員に来てもらって後期高齢者医療制度の学習をして、受診抑制などとんでも無い内容があることを知った。これは中止させねばと、回覧板をまわして署名運動を始めた。私が住んでいる団地には4900人いるがその殆どは署名してくれた」と発言。

フロアーからは、主治医制、保険料減免制度、滞納による受診資格の消失、障害者への配慮などはどうなのか等の質問、名古屋市議会の報告、高齢者の健康維持・終末医療のあり方に関する意見などがだされました。

感想を寄せられた皆さんからは
・鬼頭先生の話は制度の中身、問題点をしっかり話されてたいへんよく理解できました。薬剤、医療器の見直しで数兆円出る→メスを入れるのはここだ!!
・中味の濃い集会でした、どれだけ多くの人にこのことを伝えるかが鍵ですね。すべて小泉改革の結果ということを。など多数寄せられました。
集会参加者は60人余、資料配布は70部と会場は満杯となり、皆さんの感心の深さを示す集会となりました。参加者の中には何人かの医師も参加され、歯科や眼科、皮膚科などの各科の医院の今後はどうなるかなど役所の職員に問う場面もありました。

 

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