愛敬名大教授が「現在の改憲動向と私たちの課題」と題して講演
憲法改悪反対愛知共同センターは8日、名古屋市東区の愛知民主会館で「憲法学習会」を開催し、憲法署名にとりくむ地域・団体のメンバーをはじめ弁護士や大学生など60人が参加しました。
この催しは、安倍元首相などの退陣で改憲の動きが見えづらくなっている中、「憲法改悪の危険な動きを大いに学んで見抜こう」と開かれたものです。最初に、愛敬浩二名古屋大学法学部教授が「現在の改憲動向と私たちの課題」と題して講演。教育基本法改悪や海外派兵体制の整備などの一連の策動が「解釈改憲を超える改憲実態にあたる」と指摘しました。
国連決議があれば海外での武力行使が憲法上可能とする民主党の役割にもふれながら、明文改憲に向けた改憲勢力の危険な動きに言及。海賊対策を口実としたソマリア沖への海上自衛隊派兵は、「自国の権益を理由とした海外派兵の正当化を図ろうとしている」と述べ、自衛隊法82条の解釈を大幅に拡大し、地理的に無限定の派兵を推進する危険性を指摘しました。
全国革新懇代表世話人の成瀬氏が、九条の会と民主団体は護憲の「車の両輪」と発言
また、全国革新懇代表世話人の成瀬昇氏が九条の会と革新懇の固有の役割―改憲反対運動の着実な発展について特別発言を行い、“九条を守る”一点で手をつなぐ九条の会の役割にふれ「自公民支持者や青年層にもウイングをひろげよう」と呼びかけました。革新懇などの民主団体に対しても、九条の会とともに憲法改悪反対運動の「車の両輪」であるとして一層の奮闘を求めました。
憲法改悪反対愛知共同センターの福田事務局長は、来年5月の国民投票の施行に47億円の予算が組まれるなど、改憲に向けたとりくみが着々と進められる中、「憲法改悪反対の県民過半数署名を進める共同センターの役割を発揮して、憲法を守り活かす運動を繰り広げよう」と呼びかけました。
参加者からは、「改憲派のねらいが良く分かった。署名宣伝に力を入れたい」「九条の会賛同者を“思想・信条・立場の違いを超えて、できるだけ広く集めるのが基本” と呼びかけた九氏九条の会アピールの意義が良く分かった」などの感想が聞かれました。