「知らせない」は許さない! ―― 秘密保全法制の問題点を学ぶ会を開催
革新・名古屋北の会
5月8日、革新・名古屋北の会は「キケン! 秘密保全法制の問題点」学習会を開催しました。講師は矢﨑暁子弁護士、会の会員を中心に17名の参加があり、政府が成立を狙っているこの法律の危険性を学びました。
簡単に言えば、国が「特別秘密」と指定した情報を公開しない、情報を得た人がそれを知らせようとすることを抑制するというもの。しかし、「特別秘密」の範囲があいまいで、都合のよい解釈によってどこまでも広げられてしまうことが懸念されます。それは、(1)国の安全に関わること、(2)外交に関わること、(3)公共の安全及び秩序の維持に関わること、というように表現されています。自衛隊や在日米軍の問題であるとか、貿易や環境問題、軍事などに関する国際問題の重要事項が為政者の都合によって国民に知らされなくなってしまう危険性があります。
原子力発電所の事故に関する情報なども、「公共の安全及び秩序の維持のため」という理由付けがなされて公開が規制される(統制される)おそれがあります。情報だけでなく、それに関わる人(官民問わず)も管理・監視の対象となります。罰則もあるため、「知らせよう」とすることを萎縮させる効果がはたらきます。
こういうものを作ろうとする側からすれば『知られると騒ぎが起こって政権運営がやりづらくなるから、知らせないでおこう』という考え方です。しかし、社会の主人公は国民・市民であり、一人ひとりが熟慮と選択をする、民主主義が機能するためには、情報がきちんと公開されることが大前提となります。
学習会の参加者からは、「もっと広く知らせなければ」「この問題自体をあまり報道しない、あるいは批判せずに助長するような大手マスメディアに対しても、それでいいのかと迫っていかなければ」という発言がありました。学習会で得た確信にもとづき、革新・名古屋北の会では、地域での運動を早急に具体化させていく議論がはじまっています。(熊谷茂樹)