さようなら原発 原発は日本国憲法と相容れない
原発は、いったん溶融事故が起きると放射能汚染が広範囲かつ長期間に及び、住民に深刻な被害をもたらします。しかし、事故がなければ安全というわけではありません。使用済み核燃料(放射性廃棄物)は強い放射線を出していて、これを無害にする技術はないため、地下に埋めて放射線の減衰を待つしかないのだそうです。ところが、それには何万年・何十万年という途方もない年数を要すると言われています。
政府の原発推進政策は、憲法が示す「国民の平和的生存権」が大きく損なっているのは明白です。
憲法前文から・・・われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに 生存する権利を有することを確認する。
福島第一原発周辺の住民は、放射線を逃れて各地に避難していますが、1年2ヶ月たった今でも除染が進まず、多くの人々が自宅に戻れない状態です。放射線量が高いため避難指示が解除されず帰宅が絶望的な地域もあります。
また、福島県沖の魚介類の多くは放射線の基準値を超えていて市場に出せないため、出漁できる見通しがありません。他方、福島県産の農産物は風評被害にさらされています。福島県の漁業者と農家が受けている打撃は計りしれません。
このように、福島県の人々は放射線による被害に苦しめられ、憲法に保障されている諸権利を奪われています。
政府は原発再稼働を考える前に、被害者が一日も早く元どおりの生活ができるよう、支援の手を差し伸べるべきではないでしょうか。
憲法13条から・・・すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する 国民の権利については、公共の福祉に反しない限り立法その他国政の上で、最大の尊重を必 要とする。
憲法25条・・・すべて国民は、健康で文化的な最低限の生活を営む権利が有する。
国民の安全と経済的利益とをてんびんにかけるのは大きな間違いです。原発ゼロの声を広げて、政府のエネルギー政策を変えさせましょう。