6月2日 講演・学習会「河村、橋下イズムは何をめざすのか!」開催 豊田革新懇談会
豊田革新懇談会は6月2日、市内で講演・学習会「河村、橋下イズムは何をめざすのか!」を開いた。
橋下徹大阪市長が代表の「大阪維新の会」がマスコミにもてはやされ、橋下氏が次期首相候補と週刊誌などが持ちあげるなかで、橋下氏の思想や政策の本質を学ぼうと開いたものだ。
講演・学習会では、名古屋市立大学の山田明教授が「自治体ポピュリズム(大衆迎合・扇動)を問う」として講演。「橋下現象」や、大阪都構想と中京都構想、河村(名古屋市長)流の「行革減税」についてくわしく解明した。
私が特に興味をひかれたのは、国政をめざす「維新の会」の政策「船中八策」だ。橋下氏らは、この政策のなかで道州制の導入をかかげている。というのも、最近、『道州制が見えてきた』(鈴木文熹・高知短大名誉教授)という本を読み始めたからだ。
この本では、トヨタ自動車の奥田碩・元会長が日本経団連会長(2002~06年)時代の03年に『活力と魅力溢れる日本をめざして』というビジョンを出した、と書いている。このビジョンに「州制の導入」の項目があり、次のように主張しているという。
「各州政府、自治体が住民、あるいは企業の満足度を高める政策を推進する」
奥田会長後の経団連も、この道州制については執念をもって導入をねらっている。国は、「外交、防衛、皇室…」などの役割に限定し、社会保障や福祉は地方(道州)に移し、その道州も社会保障や福祉は自立自助の名で住民に押し付ける―このことで5兆7575億円の財源が捻出できると主張している。
そして、「規制改革の推進や官業の民間開放…を徹底する」ことを求めている。要するに、道州制の導入で、単に自治体の数を減らすだけでなく、住民の福祉と暮らしを守る地方自治体を、財界や大企業の下請けに変えてしまおうというものだ。
奥田氏と橋下氏は、こんなところに共通点があるのか! 道州制とは、トヨタをはじめとする多国籍企業のためにあるのか! もてはやされる橋下氏が、大企業のために地方自治体を破壊しようとしているのか!
その橋下氏。原発反対のポーズを示していたが、大飯原発の再稼働をめぐって「事実上の容認だ」(5月31日)と語った。こんな人物が国政に進出していったらとんでもないことになる。もっと勉強しなくてはならないと思った。