【13.12.07】革新・愛知の会第34回総会開催

一点共闘を広げ、国政を変える統一戦線の流れを

 
 12月6日夜、参議院で自・公による秘密保護法の強行採決が行われた次の日、革新・愛知の会第34回総会が開催された。きわめて短期間の間にかってない世論の高まりが生まれたこともあって意気軒昂な論戦が展開。座長は羽根克明(代表世話人)、中島信行(緑平民懇事務室長)両氏が行い、20地域、4職場、青年ネット、消費者革新懇、12賛同団体から74人が参加しました。「秘密保護法『強行採決』に断固抗議し、廃止を!」の特別決議をおこない、各政党に送りました。

激突の情勢――革新懇運動の出番 鰺坂真さん(全国革新懇代表世話人)

 
 「秘密保護法の強行採決は暴挙」
 
今日の情勢――秘密保護法の強行採決は暴挙であり愚挙だ。安倍政権は憲法九条の改悪ができないので(1)秘密保護法(2)国家安全保障会議(3)集団的自衛権行使をめざしている。
 我々は破暴法(1952年)のように秘密保護法を発動できない状態にしていく必要がある。安倍政権の基盤は弱い。「二大政党制」は破綻し第三極も衰退している。ここで日本の民主主義革命(市民革命)を総仕上げする課題がある。運動の前進の中で野党共闘の可能性も増大してきている。
 
革新懇運動の特徴――他の民主団体とは異なって(1)国政を革新する基本目標をもつ(2)政府を国民の手でつくることを展望している
(3)さまざまな政党・団体・個人が結集して革新情報センターであり、革新統一の旗振り役を果たす組織である。

いま革新懇の出番――革新懇運動は他のいろんな組織・団体とは質的に違うものであり、「屋上屋」論、「金太郎飴」論克服することが求められている。
 気軽にやれることからやればよいが、国政を変える大志を持ち続ける必要がある。
 地域・職場の革新懇は革新統一の旗振り役となれるように。
 民主主義を取り戻して、これを仕上げる。――これが革新懇であり、地域・職場の心張り棒である。

開会あいさつ

田辺準也代表世話人――7日の中日新聞記事を引きながら「安倍政権、自・公の強行採決は主権者への騙し討ち、秘密保護法は国民を抑えようとしている。しかし21世紀に生きる我々は奴隷となることを拒否する。世論は屈しない。民の力を信じて進もう」。ロックがいうように「政府が憲法を侵すなら、我々主権者は政府に抵抗する権利がある」と締めくくった。

一点共闘を強め拡げ、国政を変える統一戦線への流れを!――運動方針の提案

村上俊雄事務室長――(1)秘密保護法阻止でかつてない世論が盛り上がり、安倍政権、自公与党の強行な国家運営で支持率は低下(49%)(2)一点共闘は単一のテーマで運動がわかりやすくひろがる。そのテーマを実現するには国会で多数が要る(ミサオ・レッドウルフ)(3)一点共同のひろがりで革新懇は二つの役割(要と懸け橋)により統一戦線の展望がつくられる。3点をポイントに方針が提起された。(1)「講演と文化の夕べ」を7月に開く(2)地域・職場革新懇再開・結成をめざす。革新懇学校を各地で開催する(3)個人会員を70名増やす。全国革新懇ニュースを2千部に(4)運動の要は事務室に――事務室体制の強化(5)オキナワ・フクシマ等の闘いと連携し、新しい共同をひろげ、強める。

討論の概要

都出浩介さん(民青愛知県委員長)――全国交流会に青年10名参加。バスの中で「革新統一とは?」の質問。先輩の生き方を学んだ。学生、無党派の人々が進んで運動に加わっている。学費(奨学金返済)問題、秘密保護法阻止など一点共同がひろがる。あつた、東部革新懇などで青年の参加が進んでいる。運動と共同を受け継いでいく。

沢田昭二さん(名大名誉教授)――19世紀には非人道的兵器を禁止、20世紀に入り国際連盟では不戦条約がつくられた。第二次世界大戦後、大西洋憲章で戦争放棄が確定。1970年核兵器不拡散条約、2000年、NPT再検討会議で、核兵器廃絶がめざされ、2013年、日本も核兵器を使用しないを認めるに到った。核兵器全廃が具体的な課題となって来ている。

外山孝司さん(消費者革新懇代表世話人)――中部電力による電力料金値上げに対して公開質問状を出した。内部留保は5670億円ある。家庭用料金の値上げで475億円を見込んでいる。内部留保の取り崩しで値上げしなくても十分やっていける。12月26日、公聴会が開催されるので、参加を求めたい。

鵜飼稔さん(愛商連事務局長)――何としても消費税値上げを食い止めたい。九月に自動車パレードをやってNHK(ナビゲーション)でも取り上げられた。来年2月2日に1万人集会を行いたい。いま、各地でどう参加を確保するかを論議している。久しぶりに大きな輪をつくりたい。

大矢俊夫さん(革新・北の会事務局長)――悩みは担い手の高齢化、若い人を会員に加えることが大きな課題。事務局会議は毎月1回必ず開催。憲法・秘密保護法で3回学習会を行った。秘密保護法が衆議院で強行採決された夜、久しぶりに120人が集まった。メディアでも報じられた。北法律事務所が頼りになっている。月一回の街宣もやっている。

小田前恵子さん(原水協)――NPT再検討会議(ジュネーブ)、原水爆禁止世界大会などにも若い人たちが参加している。いまや核禁止では大国の都合では世界は動かないことを知った。世界は変えられると思うようになった。若い人が心のふれ合える場をもつ。自分の意見がいえる。耳を傾けてもらえることが元気のもと。動けば変わると確信。
 井上勲(中村革新懇事務室長)――九条(憲法)、消費税、革新市政など、いくつかの運動をつなげている。(1)名古屋法律事務所と連携して憲法講座を4回(2)消費税阻止で30人でリレートーク、100筆集めた(3)秘密保護法許さず20人がチラシを配りきった(4)ともしびウォークを毎月やっている。一組合が共同センター加入した。

柘植新さん(名大名誉教授)――安倍政権はエネルギー基本法で原発続行を打ち出した。フクシマではスピーディーの結果を住民に知らせず、被曝線量の多い方向に住民が避難した。大江健三郎さんらの「さよなら原発一千万人署名」が2011年に呼びかけられ、いま860万筆に。インターネットで署名用紙を取り出して署名活動を広げることを呼びかけたい。

冨田好弘さん(日中友好協会県理事長)――安倍政権の歴史認識を正すこと。河村名古屋市長に南京大虐殺なしの発言撤回求め宣伝。第二次世界大戦中、中国からの強制労働は4万人(死者7千人)。愛知では三菱重工の飛行場(大府・東海市)づくりに投入された。事実、加害を深く受け止めることが求められる。飛行場のあと地は三菱重工からいまではトヨタ織機へ。

久保田武さん(愛知民医連)――秘密保護法制定をめぐる動きの背後で生活保護法などの改悪が進行。生活保護支給額が切り下げられ、不服審査請求を出している。棄却され再審査を請求、棄却されたら民事訴訟(第二の朝日訴訟)を闘う。介護保険法大改悪等を許さない運動をつくっていく。

吉田豊さん(県学習協会長)――いま、若い人の雇用、労働条件がきびしくなっている。消費税3%上げられ、電気料金などが値上げされることは、低賃金の若い人にとっては1ヶ月の内、2日は食べていけない日ができる。若い人の居場所づくりを行い、要求を内にとどめず外に向けて行くことを学ぶことが求められる。

下山修二さん(緑平民懇事務室次長)――集会、学習会参加者に気軽に声をかけて加入してもらっている。会費を集める、ニュースを届ける、事務室会議を行う。会員、ひとり一人の力を活かすことが足りない。「バイバイ原発!緑集会」に加わってもらったたこ焼き屋さんは「たこ焼きを売ることで原発さよならを発信する。国境なきたこ焼き屋だ」と。大いに共同をひろげたい。

新役員あいさつ

中西八郎代表世話人――秘密保護法の強行採決に抗議して安倍首相に抗議のメールを送った。頑な自民党支持者が秘密保護法に対しては民主主義の問題として「ノー」と言ってくれた。68年間守ってきた憲法を守るために革新懇を強く大きくすることをめざしたい。

討論のまとめ

大島良満代表世話人――昨夜、秘密保護法が強行採決されたが、みなさん意気高く論議し、具体的な取り組み提起もあった。歴史に残る総会となった。青年を中心として新しい動きが報告され、緑平民懇・中村革新懇などから具体的な活動が示された。一点共闘がひろがり、革新懇がその役割をはたすことで我々が多数派になることができる。政治を変えることが出来る見通しがついた。民主主義は我々があきらめたら終わりだ。安倍政権をポッキリと倒す運動をすぐに始めよう。

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