【13.12.25】沖縄からのメッセージ~「冬の時代に入らせるまい」 小林武さん

「冬の時代に入らせるまい」―小林武さん(沖縄大学客員教授、革新・愛知の会代表世話人)

 新年おめでとうございます。
 ごぶさたをお詫びしつつ、沖縄からの通信をお送りします。

 アベノ寒風は、日本社会を冬の時代に導こうとしています。
 「特定秘密保護法」は、その内容が違憲のかたまりであることに見合って、審議手続も強権そのものでした。国会での相次ぐ強行採決、二転三転の政府答弁、アリバイづくりに使った公聴会、参院の段階ではじめて提案された法案にない諸機関、等々。「成立」の正当性を欠いた法律であることは明らかで、施行は許されず、廃止するしかありません。
 「〔処罰に〕一般の方々が巻き込まれることは決してありません。」成立3日後の12月9日の首相記者会見での言です。彼は、法をまともに読んでいないか、虚言を弄しているか、おそらく両方が混ざっています。安倍さん、1つだけ挙げますが、憲法25条の罰則は民間人も対象にしているのですよ。いずれにせよ、この政権の国民に対する基本的態度は、「おとなしくしていれば悪いようにはしない」(沖縄タイムス11日付)ということです。

 この政権の高圧的態度は、今、沖縄にも向けられています。普天間基地の辺野古移設を強行するため、「オール沖縄」で結束する県民を権力で分断することに乗り出したのです。県選出の国会議員5名に、県外移設の公約撤回を強請しました。自民県連・県議団などの脱落へと波及して、知事に辺野古の公有水面埋立てを認めさせる巨大な圧力となっています。
 こうして、1月の名護市長選挙は、県民総意と日米政権との対決を本質とするものになりました。「海にも陸にも新しい基地は造らせない」姿勢を貫いている稲嶺進市長の再選勝利は、名護市民・沖縄県民の明るい未来にとって絶対不可欠です。のみならず、全国的にも、秘密保護法を実施させず、政権の暴走を食い止めることに大きく貢献します。

 沖縄の人々の島ぐるみの結束には、戦後の苦難の歴史をとおして培われてきた強い基盤があります。政権の無謀な一撃で壊れ去るものではありません。片や、秘密法でも、全国の人々の運動は、成立で萎んでしまうことなく持続的に発展しています。その中で、革新懇は、「要」となり「架け橋」となることができるよう努力しています。

 私たち民衆は、冬の時代の到来を許さないでしょう。
 

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