第36回総会は、12月5日戦争法廃止へのかつてない運動の高まりを受けて開催されました。各地で新しい共同がひろがり、この運動の中で眠っていた地域革新懇が活動を始め、結成の芽もみられました。憲法の上に自らを置く安倍政治をやめさせ、戦争法廃止をめざし参議院選での野党協力の方向を確認し合いました。2000万署名を達成させるためにとの論議、積極的な発言が相次ぎました。19団体、19地域革新懇・6職場革新懇、個人会員など84名が参加しました(井上哲士参議院議員の記念講演は二面に掲載、今総会で選出された代表世話人は八面に掲載)。座長は吉村(守山)、都出(民青)の両氏。
「戦争法廃止へ院内外のたたかい―国民連合政府めざして―」 井上哲士さんの記念講演
11月19日、戦争法強行の月命日に東京では戦争法廃止を求めて9000人が集まった。参加者は「野党は共闘を!」と口々に叫んだ。
(1)戦争法の強行は何をもたらしているか
(1)立憲主義を根底から破壊
憲法の規定により野党が臨時国会の開催を求めても安倍内閣は拒否。これは内閣が憲法の上に自らを置くもの。沖縄では辺野古新基地建設を内閣は強行。これは沖縄の民意を無視するものであり、地方自治の本旨を踏みにじるもの。
(2)「戦争をする国」への道を進みつつある――集団的自衛権行使に歯止めなどない。首相、防衛相の答弁でも内閣の「総合的判断」によるとして客観的な歯止めはない。「抑止」どころか先制攻撃をめざすものになっている。成立した法律により戦闘機への給油が可能となり、南スーダンへのPKO派兵は自衛隊が紛争当事者になることに。この戦争法は日米ガイドラインの実行法となっている。既に平時から自衛隊は横田基地の米軍指揮下に入っている。「テロ根絶」で日本は米国から空爆要請は断れるかどうか。
(2)「国民連合政府」の提案は国民の闘いの中からうまれたもの
選挙協力・国民連合政府づくりは安倍暴走を止める現実的な提案だ。空前の国民的運動も野党共同も一つ一つハードルを越えて発展してきた。各野党の政策の違いがあるのは当然。しかし、立憲主義崩壊を放置していていいのか。今年5月3日の憲法集会で共に手を結ぶことができなかった野党が国会審議中には共に手を結び、法案通過後も5党で共闘するための会談を行っている。2000万人署名の達成もめざし、5野党は総がかり行動をはじめとする各団体と懇談を行っている。カギは「廃止」を求める国民の声と運動にかかっている。参院選に向けて一人区で共同候補を立てる注目すべき市民団体の動きも生まれている。
安倍暴走内閣打倒、立憲主義回復は他の問題でも政治を代える新しい可能性を持っている。ハードルはあっても必ずこえられる。
第二部 運動の総括と方針・討論
《開会あいさつ》
◆大島良満(常任代表世話人)
はじめにこの一年間で亡くなった代表世話人・世話人・各地の革新懇の方々への黙祷。「国民連合政府」提案を受けて革新・愛知の会でも「救国」の運動をすすめていく。。各地の経験を出し合って実りある討論に。
◆戦争法廃止の大きな政治勢力をめざす―方針案提起 村上俊雄事務室長
憲法違反の戦争法を許さない運動がかつてない程盛り上がり、革新懇も各地でこれまでにない多彩な活動を展開した。革新懇のないところでも一点共闘が進んだ。豊田革新懇は、再開。安城でも結成をとの声が・・・。
今後に向け、(1)学習しながら2000万署名の達成を図る (2)野党の選挙協力・国民連合政府を目指すシンポなどを行う (3)秋には、「講演と文化の夕べ」を行う (4)革新懇ニュースを2000部達成し100人の新しい会員をふやすなど。
《討論》
◆柴田伸二(一宮革新懇)
「青年を海外の戦場に送らない」集会で120人の呼びかけ人をつくった。8月20日、一宮市ではかつてない250人が集まった。9月6日も300人が集まった。総会では国民連合政府の論議を行う。「戦争法廃止・青年を海外の戦場の送らない一宮の会」をさらに発展させる。集会を12月19日に予定。
◆立松曉一(春日井革新懇)
憲法改悪反対署名を集め12年続けている。佐藤さんは週2~3回、15560筆の署名と1000人から35万円のカンパを集めている。九条の会が中心となって160人の呼びかけ人で9月12日、650人が集まった。2000万署名集めることはハードルが高い。12月22日にに統一署名達成交流会を行う。
◆中島信行(緑平民懇)
政党、労組、市民団体、個人からなる戦争法案を許さぬ緑区の会を結成。8月30日に450人が参加。民主党の近藤昭一議員、牧師の挨拶など。9月12日、強行採決を許さない集会を2か所で行う(計450人)。戦争法を許さない緑区の会(改称)では近藤昭一議員議員の国会報告会を行い69名が参加。2000万署名は有権者の5分の1を目標とする。
◆加藤尚雄(豊田革新懇)
この4~5年間、革新懇は眠っていた。戦争法案反対の運動に向けて実行委員会をつくった。この活動の中で世話人会議を行い、総会を兼ねてシンポジウムを開催した。戦争法案廃止に向けての国民連合政府の提案について各党に申し入れを行った。民主党をのぞく各党の参加を得た。ハードルはあるが、共同を進める点で一致をみた。豊田革新懇は共同を広げ、事務室体制を整え、12月3日、1月3日スタンディングを行う。
◆山本友子(守山革新懇)
藤が丘で「野党は共闘」と訴えてきた。自衛隊第10師団のある守山では自衛隊員は命令によって私生活も迷彩服で出かける。私たちの訴えに一般の隊員は声をかけて通るようになった。この12年間の運動の積み重ねによるもの。産廃処理反対、守山市民病院廃止許さずなどにコツコツと取り組んで会員は69名に。今後も頑張りたい。
◆T・T(青年ネット)
全国青年交流会が愛知であった。200名参加。自分は40名に直接声をかけ20名が参加。千葉で全国交流集会があり愛知から4名が参加。ブラックバイト企業の中で青年、女性は追い詰められている。三つの目標をもつ革新懇はどの問題でも繋がれる。いろんな入口から入って暮らしと政治のつながりがつかめる。
◆都出浩介(民青同盟) 衆議院で強行された後、500人の青年が抗議行動を行った。民青としては県レベルの役員で革新懇運動とは何かを学んだ。「いこまい!あいち」ではブラックバイト問題を大内宏和中京大学教授と一緒に学ぶことができた。
◆江上博之(日本共産党名古屋市会議員)
市議団12名に。河村市長は経済活性化のため名古屋城天守閣木造復元を提起している。自民、民主、公明、維新は賛成している。18年はかかるものを5年でやるといい、市民の声も聞いていない。財源もはっきりとしない。議員定数削減もうちだし自・公・民・維新は賛成している。戦争法廃止に全力をつくす。
◆沢田昭二(県原水協理事長/代表世話人)
今年は国連憲章70年、原爆投下70年。いま世界は大きな転換点を迎えている。安倍政権はとうとう自衛隊が海外で武力行使をすることができるようにした。これに対して核兵器廃絶、原爆被害を訴え、被爆者の役割を発揮し国連憲章を実現させたい。
◆鳥居達夫(天白区共産党後援会長)
天白区では脱原発で月1回、「やめて戦争法」の会で月1回で行動している。集会は400人で成功させた。空爆とテロとの連鎖は自衛隊の海外派兵につながり、日本がテロの対象となる。テロを批判すると同時に空爆を批判し、この連鎖を断ち切ることが大切だ。
◆柘植新(革新・愛知の会代表世話人)
2000万署名用紙は県革新懇事務室に集約し、全国的には総がかり行動実行委員会に集める。5月3日までには2000万筆を超過達成しよう。この大きなうねりが参議院選での野党協力の推進、国民連合政府実現を後押しする。
◆大矢俊夫(革新・北の会)
呼びかけ人方式で250人集まった。街宣は9月19日前に4回、40人集まった。民主党県議が参加。月1回、世話人会をやっているが、どうも5人の事務室会議になってしまっている。
◆中西八郎(南区革新の会)
2000万署名をどう達成するか。私自身の壁をこえたい。知り合いにあたるだけではダメ。それぞれの人に5人分うめてもらう。言われて署名をやるだけでなく自ら署名をとってもらうように。
◆荒川和美(革新・岡崎の会/県代表世話人)
九条の会、反原発、救援活動などをつなぐことをめざしている。戦争法阻止の実行委員会をつくった。アベ政治は麻生財務大臣がいったように「ナチスに学べ」でやってきていると思う。民主党などの国会議員にもは働きかけている。参院選に勝利して戦争法廃棄したい。
◆猿田正彦(世話人/中京大学名誉教授)
35年ぶりに参加。18歳選挙権が実施されても選挙に行かなければ現状を肯定することになる。就職できない、結婚できない若い人たちが生活できるようにこの課題を解かなければ経済的徴兵制を招来することになる。
◆石原宰(みなと革新懇)
革新懇として学習会をやって、あとは各組織で自由にやってくれということにしている。学習会では本村伸子議員、赤嶺政賢議員を講師に。赤嶺議員によれば「沖縄は絶対に負けない。なぜなら勝つまで闘うから」。辺野古基金、宜野湾市長選挙のカンパをみなとで訴えたい。
◆水野磯子(新婦人)
育鵬社の教科書採択をめぐって横浜市、大阪府でも闘われた。名古屋市、東京都の区レベルではねかえした。従軍慰安婦を人権の問題として取り組んでいる。
《閉会あいさつ》
太田義郎(常任代表世話人/愛商連会長)
今年一年、革新懇は幅広い人々を結集した運動をつくりたい。
(文責・村上)