南ス-ダン「その時」がないように 安倍政権の暴走を止める!
9月26日から第192臨時国会が開かれます。安倍政権によって、戦争法の発動や、明文改憲の策動が狙われています。
リスクは一気に高まる
南スーダンに派遣されている自衛隊に、11月に交代する青森の部隊から、「駆け付け警護」「宿営地の共同防衛」の新任務の付与が大きな議論となります。8月には、集団的自衛権行使を含めたすべての新任務に関する訓練が開始されています。武器の使用基準が緩和され、任務遂行のための警告射撃などが容認され、「殺し殺される」リスクが一気に高まります。
「その時」に安倍政権と国民世論が、今後の日本の動向に大きな影響を与えることが考えられます。
PKO参加五原則に基づき「自衛隊員を南スーダンから帰せ」「戦争法の発動を許すな」
「戦争法廃止」の世論を広めるときです。
憲法審査会を動かせと
憲法を改正して歴史に名を残したいという思惑もある安倍首相は、第1次安倍内閣の時に、国民投票法を成立させました。この法に基づいて、衆参に設置された「憲法審査会」は、憲法一般について「広範かつ総合的な調査」」国民投票」について、そして、「憲法改正原案、憲法改正の発議」を審議できます。
安倍首相はこの憲法審査会で自民党改憲草案をベースに議論するというのです。
祖国や家族を大事にしたい
「『日本らしさ』・『美しい国土』・『家族の絆』は、多くの人にとって大切な価値であり、共同体の歴史や文化、伝統は心の拠りどころでもあろうし、これらが大切であることは言を俟たない。改憲草案の取る国家観は、『祖国や家族を大事にしたい』 という多くの国民のこのような感覚や感情と共鳴しうるものだろう。様々なルートで改憲気運が盛り上げられようとしているが、国民の素朴な感覚に訴えかけて支持を取り付けることは、有効かつ簡便な方策であることに注意を払いたい」(青井美帆著『憲法と政治』岩波新書25P)と。
国家は自由を制約、侵害も
続けて、「国家権力と個人の自由が対峙するという理解は、特にこの日本において、『自然に出てくる考え』とは言えないだろう。一般的には、教育や思索を経てはじめて、『そう考えなくてはならない』という規範的思考が得られることに、改めて注意が必要である。日ごろ私たちが意識する国家は『サービス提供者』かもしれないが、国家は私たちの自由を制約し、場合によっては不当に侵害する存在でもある。」
特定の価値観を押しつける
「近代立憲主義が問題にするのは、社会の多くの者が考えているからといって、特定の国家像や価値観を、国家が国民に押しつけることである。そんなことはできない。」(同28P)
自民党改憲草案は、「できない」ことをしようとするものです。国家権力を縛るのが憲法という近代立憲主義の考え方も、「教育と思索」が必要です。
さあ、学び合いましょう。
世話人 福田秀俊
(革新・岡崎の会ニュースNO150 9月号より)