自衛隊イラク派兵「違憲判決」に感動
自衛隊イラク派兵差止訴訟 弁護団長内河惠一さんに一文を寄せてもらいました。
08年4月17日午後1時半、名高裁民事3部において「自衛隊イラク派兵は違法・違憲である」との判決が言い渡された。
裁判長の判決要旨の朗読は、最初から「派兵の違憲性」に踏み込んだ。メモを取る私の手が震えを感じるようになった。長年主張し続けた主張がしっかり受けとめられたのである。大きな感動を覚えた。
これまで、弁護団がイラクやそれに関わる自衛隊の活動実態をこれでもかこれでもかと主張し、このまま行ったらわが国は引き返せない状況に陥ってしまうことを主張してきた。
少なくとも裁判所は、三権分立の一翼である役割を果たすべきだとも主張した。われわれと同じ平和を求めているはずの裁判官が解らないはずはない、と思いつつ、それでも現在の難しい司法界の中で、裁判所がどれほど理解を示し、勇気を持ち、決断するか、これが最後の課題であり、われわれの祈りであった。
判決を手にした今、平和のために立ち上がった原告たち、困難な作業に必死に取り組んだ若い弁護士たち、何よりも職を賭けて司法の使命と良心を表明し、勇気をもって違憲判断した裁判官たちに最高の敬意を表し、イラクの一日も早い平和回復を願い、平和への闘いを続けたいと思う。
(自衛隊イラク派兵差止訴訟 弁護団長 内河惠一)