危機はまだそこに! ―知られていない恐ろしい現状―
昨年からの2度の国政選挙では原発問題は主な争点にならず、推進の自民党が圧勝し、再稼働に全力を注ぐと言っています。あの忌まわしい.3・11の事故からまだ2年ですが、もう風化が始まっているようです。
しかし、福島第一原発は収まったどころか、危機は少しも去っていないのです。
3・11直後、当時の菅内閣が一番恐れていたのは、稼働中の1~3号機ではなく停止中の4号機でした。何故なら崩壊熱を発する1500本もの燃料が入ったプールが崩壊の危機にあり、当時の近藤原子力安全委員長が、極秘に首都圏を含む半径250km圏内が避難地域となる予想を総理に提出し、菅前総理は5千万人の避難のシナリオを考えていたのです。日本は破滅の寸前でした。
ところが、全電源喪失のため燃料棒を冷やす水が供給されずもうダメだと思われ時、奇跡が起こりました。あるはずのない水が、隣からプールに注がれてきたのです。実は隣には3月7日に作業を終えて抜いてあるはずの工事用水槽の水が偶々作業の遅れにより抜かれていなかったため、地震の震動により仕切り板がズレ、プールに水が入ってきたのです。工事の遅れ、地震の震動という偶然に日本は助けられたのです。
しかし、同プールは、幾分補強はされましたが震度6強を超える地震には持たないと言われています。一方、燃料棒の取り出し作業は未だ始まらず、完了まで数年はかかるとのことです。
まさに、この瞬間でも日本は滅亡の危機と隣り合わせであり、今後数年大地震が来ないように祈るしかない状況なのです。事実をしっかり認識し、伝えていきたいと思っています。