沖縄県民が立ち上がった!――沖縄・高江で起きた権力の横暴を許さない
昨年7月~12月末まで、政府は沖縄・高江のヘリパッド建設を強行するために、警察法を無視し愛知県を含む6都府県から500人以上の機動隊を派遣しました。
亜熱帯の湿潤な森に蔽われた高江の、県道70号線、150人の住民が移動手段とする1本の道路が紺色の制服を着た500人以上の機動隊で埋め尽くされ、住民は学校に行くにも仕事に行くにも検問で止められ教師が学校にたどり着けないなど生活が麻痺しました。
ヘリパッド建設に反対して座り込む人々は、殴る蹴るロープで締め上げられるなどの暴力で排除され、けが人が続出し、あまりの惨さに気を失う者までいました。新聞記者も排除・拘束されました。
権力の横暴で無法地帯と化した高江の、この出来事を沖縄の新聞は「戒厳令」と記述しました。憲法に保障された人権も表現の自由も民主主義も無惨に踏みにじられ、ここは法治国家日本なのかと目を疑う光景が繰り広げられました。
機動隊の市民に向けられた暴力と権力の横暴を放置はできないと、7月26日、愛知県民211名が原告となり、そもそも違法な工事推進のための機動隊派遣に税金が使われたことは「違法な公金の支出」であるとしてその返還を求め、名古屋地方裁判所に提訴しました。
あくまでも市民が主権者であることを指し示し、警察権力の暴走を牽制する重要な裁判です。愛知県民の多くの皆さんがサポーターとして裁判を傍聴し共に立ち上がることを願わずにはいられません。
*具志堅邦子さんは、2011年1月号インタビューに登場され沖縄の思いを語っていただきました。