市民と野党の共闘の力で――国会を愚弄し憲法をないがしろにする勢力に審判
安倍首相は、モリカケ問題への追及が始まる臨時国会冒頭で衆議院を解散するとのことです。開いた口がふさがりません。どこまで国会を愚弄し、憲法をないがしろにし、市民を見下してはばからないのでしょうか。この解散は、その総決算であり象徴です。
思えば、この政権の立法である新教育基本法、秘密保護法、戦争法に共謀罪法等、そのひとつ一つが日本の戦後史を逆戻りさせるものでした。彼の歴史観および国家観は、日本会議のものです。その歴史修正主義は、やがて「現実修正」へと至り、「あるものをなかったことにする」のです。私は、これを「自己正当化史観」と呼びたいと思います。その国家観は「教育勅語」の「国体」の焼き直しです。モリカケ問題他の本質でしょう。
彼を見ていると、私は、侵略戦争を否定する人々を「かわいげ」があるようにすら思ってしまいます。誰にでも、自分の父や兄の世代や行為を美化し、それによって自分自身のアイデンティティーを保持し高めたいという素朴な願望があるからです。しかし彼は今回、ただ自分の地位を保持するために国会審議から逃走し、そればかりか日本を戦争へ突入させる究極の国難を市民に強いることすらいとわないように思えます。
問題は、我々です。徹底的に自己中の彼らに打ち勝つための秘策はあるのでしょうか。
議員も政党も各団体も、自分の勢力拡大を脇に置き、幅広く手を取り合うことです。市民ひとり一人が立ち上がることです。
この総選挙を、日本国憲法が示す獲得すべき新しい日本の奪われてしまった年月を一気に取り戻すチャンスにいたしましょう。
*相馬伸郎さんは、2016年9月号インタビューに登場され語っていただきました。
*9月27日に投稿していただいた内容です。