【09.12.4】沖縄へ 普天間基地の無条件返還!名護市辺野古への新吉建設反対!美しい平和な沖縄を シンポジウム&ツアーに参加して

やさしさこそ勝利につながる―全国革新懇沖縄ツアーに参加して(村上 俊雄革新・愛知の会事務室長) 

 
 12月4日~6日と全国革新懇の提起した沖縄ツアーに参加した(愛知からは3名)、全国から80名、第1日目南部の戦跡めぐる、2日目、普天間・嘉手納基地調査、630名の参加したシンポ。3日目は普天間の代が生き血を許さないたたかいを展開している辺野古で座り込みに加わった。まことによく練られた企画であり、岡田外相が訪中する時期とも重なるタイムリーな取り組みであった。

 

三度目の沖縄訪問―――変わったこと

 
1978年、日教組の全国教研で(沖縄出身の同僚の実家に泊めてもらい一週間ほどいた。1996年、娘・息子も含め家族旅行で沖縄へ出かけた。この間の大きな違いをあげる。(1)国道58号線の両側に並ぶ米軍放出品の店がほとんどなくなった (2)ひめゆり部隊の展示場にいた語り部はいなくなってVDOで登場 (3)平和資料館での展示によれば、沖縄経済は基地依存から観光立県に進んでいる (4)祖国復帰を勝ち取った沖縄の民衆は、いま再び基地撤去をめざして大きな高揚期を迎えつつある(8月の総選挙では自民党の議員はすべて落ちた。名護市長選も統一しており、勝利の展望がある) (5)全国唯一、鉄道のない県に空港と都心を結ぶモノレールができた。

政府の外交政策を大きく変えるー岡田外相の訪問と同時進行

 地元紙のトップで記事(「琉球新報」を並べると次のよう。「首相県外も検討指示」(12/4)。「鹿児島・馬毛島が浮上―――普天間代替」(12/5)、「嘉手納統合を断念」(12/6)、「外相、民意より同盟―――名護・住民対話集会」(12/7)。「移設先決定参院選後に」(12/6)沖縄タイムス、「普天間移設『白紙なら米の信頼失う』」(12/6)読売新聞。
 普天間基地(海兵隊)返還の移設先が見つからないまま、困った岡田外相が4.5日と沖縄を訪れた。シンポの行われた5日、外相は地元住民との「反対集会」は民主党支部主催で非公開に行われ「参加者怒り、落胆―――開業一時騒然」と地元新聞は伝えている。辺野古ヘリ基地反対協は参加を取りやめ抗議した。

 私は、沖縄に行くに当って、訴えたいことをプラカードにまとめた。「いつまで居座るのか!新政権は沖縄野石をUSAに伝えよ!米軍基地NO!」を裏表に書いて持参した。
 4日の夜開催された交流会ではプラカードを示しながら次のように発言した。◎新政権が誕生したら。政策の変更は当たり前だ(これはクリントン国務長官も言っている)◎対等な日米関係をつくるのだったら、沖縄県民の積年のいしを伝えよ◎安保条約締結50年を前に安保体制打破の動きを本土からつくろう。

「代替案」でなく基地撤去を求める―――シンポでの結論

 
《今沖縄の米軍基地問題を考える―――普天間基地の閉鎖・撤去を求めて》をかかげ、琉球大学教授(森林学専攻)での司会で開催。

伊波洋一宜野湾市長―――普天間基地を抱える市長。アメリカの国内法なら滑走路周辺に住んではならない住民3600人、幾つかの公共施設があり、使用できない基地だ。アメリカ軍の文書によれば、海兵隊はすべてグアムに移動するとなっている。グアム・ハワイ平家。辺野古に基地をつくる必要ない。

仲山忠克弁護士―――沖縄の基地は戦時下で不法占拠されたものでヘーグ国際条約に違反するもの。県議会、宜野湾市議会などは普天間基地の無条件返還を議決している。移設論、基地負担平等論は闘いの分断を持ち込むものであり「沖縄の心」に反する。主権者に選ばれた。政権の医師をアメリカが圧しつぶすのは民主主義に反する。
志位和夫日本共産党委員長―――海兵隊は、抑止力か。世界のあらゆるところへでかける殴り込み舞台であり、侵略力だ。安保条約下にあるとはいえ普天間基地は異常であり、安保への態度の違いを超えて団結しよう。「基地のない沖縄」に向け対米交渉を求める国民的運動を呼びかけ、その先頭にたつ。

 会場には、11名の県議(自民党、県会議長)、西原町長、北谷村長、中城村長が参加。さらに嘉手納町基地対策課長、ヘリ基地反対協代表委員(辺野古)らが発言した。
辺野古で座り込みに参加して―――13年間の闘いで杭一本打ち込ましていない。この日2058日に座り込みを区変える。80過ぎの老人も病院通いをしながら座り込んでいる。米軍基地との境界線には有刺鉄線でなくカミソリの刃のついた針金。この針金の網を取り替える度にアメリカ兵と真剣勝負しながら少しずつ圧し戻しつつあると代表の人がいっていた。
 

辺野古、大浦湾は自然の宝庫

 
クマノミの種類は多く、群れの数も多い。カニ、エビの新種が見つかっている。豊かさはジュゴンだけではない。「東洋のカラパゴズ」をつぶすことは、文明国であればできない。
 普天間の反戦地主は「自分たちにつらいものを他に押しつけたくない」と発言。この優しさがアメリカ、日本政府の強さを打ちくだくと確信した。(村上 俊雄)

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