県革新懇ニュース−この人に聞く

【20.09.10】森亮太さん――新型コロナ 重症者のいのちを守る体制が急務

新型コロナを正しく認識――罹らない予防が大事

  森 亮太 さん

杉浦医院(名古屋市昭和区)院長、NPO法人ささしまサポートセンター理事長。1970年、名古屋市生まれ。現在、名古屋市医師会理事の他、外国人医療センター理事、名古屋労災職業病研究会代表も務める。著書に『長寿大国日本と「下流老人」』(幻冬舎メディアコンサルティング)

いま医療現場は

 7月に入っての陽性者の急増で、市中感染が広がっています。新型コロナウイルスは無症状から軽症がほとんどですが重症化する人がいるので、そういった人のいのちを救う体制づくりが急務です。
 連日の猛暑のため多くの方が熱中症で病院に駆け込んできても熱があることで、受診お断りという例が少なくありません。名東区の患者さんが北区の病院に運ばれたという例もあり、全く外にも出ない方で熱中症の疑いであっても診てくれません。救急車がこない、受診が遅れるということが起こっています。医療がひっ迫している状況です。
 今後、秋から冬にかけて風邪やインフルエンザなどが増えてくるので、クリニックでの対応は非常に厳しくなります。
 日本で新型コロナが拡がりを見せたときは濃厚接触者の感染が99%でした。濃厚接触した人以外には感染を全く起こしていません。名古屋でいえばクラスターが発生しても保健所で濃厚接触者を確認して抑えることができました。
 7月後半から感染経路不明の方の陽性反応が増えています。市中にもコロナ感染が広がっているという危機感を感じています。私自身月2回のPCR検査に出向いていますが、負担やリスクは常にかかえています。
 これまで新型コロナに罹った人と濃厚接触がないとPCR検査はできなかったのですが、8月11日からは名古屋市では唾液による検体を取れる診療所が開かれていて開業医で出来るようになっています。
 それまでの保健センターで接触者外来との限定から開業医が紹介して一般市民の人の受け皿ができたのですが一時期より検査は増えてきています。

重症化する人を見逃さないこと

 新型コロナは「指定感染症2類相当」となっており、軽症者も入院させますので病院のベッドが足りなくなり、重症化した人のいのちを守ることができなくなり医療がひっ迫します。
 症状がある人で1週間か2週間で重症化することがあるのでそれを見逃さないことです。重症化したときには酸素吸入、人工呼吸器、人工心肺という形で適切な治療法が決まってきています。無症状の人は治療がなくても治っていきます。
 適切な医療が受けられる、今はそれさえない状況にあります。医療が受けられる体制のためには、無症状者を入院させる今の扱いを変えていかないといけないと思います。家族のなかで罹らないような環境に、家族内でも対策をする教育で感染を防ぐことができます。

新型コロナに罹らない予防が大事

 コロナでマスクや手洗いをしっかりして風邪でこられる患者さんが少なくなり、クリニックの売り上げが減少しました。病院にどれぐらいの打撃があったかは愛知県保険医協会で調査されています。患者さんが少ないということは医療者として喜ぶべきことですが。
 新型コロナは、8割の人は無症状、1割が軽症の患者さんであり、重症化する人は少ないということをしっかりと認識をすることです。
新型コロナという病気を正しく認識し、新型コロナに罹らない予防が大事です。行動を起こすたびにアルコールなどで手指消毒する、「目がかゆい」、「顔がかゆい」と行動を起こすとき手指消毒が最大限の防止対策になります。それからソーシャルディスタンスと換気です。車などに同乗するときは窓を開け、換気をすること。食事も距離と換気が大事で、そのような環境をつくることだと思います。
 医療、介護、保育の現場で働いている人たちへのバッシングや批判があります。エッセンシャルワークで働いている家庭のお子さんに「保育園来ないで」とか、介護現場でクラスターが起きた時に冷たい目でみることは絶対に避けないといけません。
 コロナは怖い病気でない、8割の人が無症状ですぎていきます。高齢者や免疫の落ちている人、基礎疾患のある人にうつさないための新しい生活様式を守っていくことが大事です。誰でもかかる可能性があります。

生活保護が堂々と受けられるように

 私が理事長をしているNPO法人「ささしまサポートセンター」では生活困窮者向けの炊き出しに私も毎週参加していますが、ボランティアの医師や看護師が医療・健康相談で路上生活者、生活に困窮している人々をサポートしています。
 大事なことは、生活保護制度を権利として活用することです。生活保護受給者へのバッシングをなくしていかないといけません。失業などで生活保護を受けなければならない人が増えています。今後も増えていくことが予想されます。生活保護は、生活が困ったときに受ける権利です。堂々と生活保護が受けられる社会の体制が必要です。
 生活保護裁判は、地裁での不当判決に控訴を決めました。高等裁判で地裁の判決を却下してもらえるよう声を広げていきましょう。
NPOのモットーである「だれもが居場所のある社会をめざして」こうした社会を実現していきたいです。 ぜひ、ささしまサポートセンターへの支援もお願いします。

支援の詳細↓↓
NPO法人ささしまサポートセンター

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