【09.02.08】オール名鉄革新懇 第11回総会を開催

歌声も披露

第11回総会を開催!
オール名鉄革新懇話会第11回総会を2月8日(日)岡崎の桑谷山荘で開催し、14名が参加しました。

総会では、世話人代表の石井から2009年活動方針(別添)と新世話人7名が提案され全員の賛成で決定しました。

また、会計報告を事務局からあり了承されました。その後、「うたごえ」は朝鮮民謡“アリラン”、童謡“故郷”、ベートーヴェン作曲“歓喜の歌”を3グループが同時にうたうという、離れ業を演じました。

真宗大谷派報恩寺(碧南市)住職 石川勇吉氏が、「宗教者からみた憲法第九条」と題して講演

総会に先立って行われた今回の講演は、真宗大谷派報恩寺(碧南市)住職 石川勇吉氏が、“宗教者からみた憲法第九条”です。

「憲法の理念と宗教理念の共通項」について

お話しの一つ目は、「憲法の理念と宗教理念の共通項」について、憲法の理念は『前文』と『前文』の主旨が具体化された『第九条』で表現されていること。

宗教の理念は、
a.不殺生戒「生物を害すべからず。また、殺さしめてはならぬ。また他人の人々が殺害するのを容認してはならぬ」

b.報復の禁止「およそこの世において、怨は怨によって静まることはない。怨を捨ててこそ静まる。これは不変の真理である」

c.戦力の否定「仏の遊履したまう所の国邑丘聚、化を蒙らざるはなし。天下和順し日月清明にして、風雨時を以てし災厲起こらず。国豊かに民安し。兵戈用いることなし」

d.生命の尊厳「一切衆生悉有仏性」

e.人類への信頼「念仏そしらん人々、この世後の世までのことを祈りあわせ給うべく候」。 

こうした理念にもとづく実践として、
a.「宗教者九条の和」賛同の広がり(約350人で大谷派の人が多い)

b.自衛隊派兵反対行動の継続などを行っている。

「宗教者の戦争責任と憲法第九条」(真宗大谷派教団を例にして)

お話しの二つ目は、「宗教者の戦争責任と憲法第九条」(真宗大谷派教団を例にして)について、戦時下の実態について苦しい思いで話された。

a.戦争協力では、講師の父親が「大政翼賛会」の役員をしており、戦争末期の昭和20年2月に招集された。坊さんとして当時の満州に行き、軍部によってスパイの役割をさせられたものが多くいた。満州に大谷派だけで80寺、大連には別院もあった。戦後父親は月1回戦没者法要を行うようになった。

b.天皇制権力による弾圧で、親鸞著の「天皇批判」(『教行信証』等)部分の抹消命令されている。

次に懺悔と第九条について、

a.真宗大谷派「不戦決議」(1995年)については国民、教団としての懺悔、罪責の検証と先人の顕彰を行っている。

b.竹中彰元(1937年に侵略戦争反対)の復権と顕彰(2007年)、高木顕明(新宮・大谷派住職)の復権と顕彰(1996年)。
c.「真宗大谷派九条の会」が発足(2008年)し、「不戦決議」の継承と発展を約束した。

これがお話しの骨子です。

オール名鉄革新懇話会 2009年活動方針

オール名鉄革新懇話会 〈 明日をひらく会 〉
第11回総会 2009年活動方針
日時  2009.02.08 決定

1.2008年の取り組み

昨年2月の第10回総会以後の行事としては、ハイキング5回、潮干狩り、竹の子狩り、学習会、ハゼ釣り&バーベキュウなどを開催してきました。また、「革新・愛知の会」主催の品川正治さんを招いての“6・3講演と音楽の夕べ”のとりくみ、「核兵器のない世界を」の署名、私鉄連帯する会全国交流集会(伊香保)への参加などに取組んできました。これらの活動を通じて、3名の方が入会されました。一方亡くなられた1名を含め2名の退会者がありました。
今後、より多くの人に参加してもらう行事計画や、会員を増やす取り組み、活動内容を高めることなど一層の努力が課題といえます。

2.今日の情勢と革新懇運動の重要性

1) 昨年9月に誕生した麻生自公内閣は、発足時から支持率は低迷し、金融危機に伴う経済対策、とりわけ定額給付金の不評などで支持率(毎日、日経調査1/26付)は19%まで落ち込みました。アメリカ発の金融危機に加え「アメリカと大企業」べったりの経済政策がもたらした不況を脱出する政策も示せず、すでに政権末期といわれています。民主党は早期解散を口実に、新テロ特措法の延長に手を貸し、補正予算に賛成するなど自民党と同質性を国民の前に明らかにしました。
 安倍内閣が「戦後レジームからの脱却」「美しい国」などのキャッチフレーズで憲法改悪を掲げて、参議院選挙に敗北すると、改憲派の動きは頓挫したかに見えましたが、巻き返しが始まっています。日本が「侵略国家だと言われるのは濡れ衣」だとの田母神前空幕長「論文」や国会での発言は文民統制を無視するもので、こうした人物を航空自衛隊のトップにすえ、懲戒処分にもしなかった麻生内閣の責任は厳しく問われなければなりません。ソマリアの海賊対策と称して海上自衛隊を派遣することを自公政権は承認しました。民主党も同調する動きが出ています。これらは海外での戦闘行為を容認するもので憲法9条を空洞化することになり認めるわけにはいきません。
私鉄総連は憲法改悪に反対しており、名鉄労組も“2008-2009年運動方針”「政策課題の推進」の項で「守れ憲法九条」と明記し、「世界に模範する平和憲法維持を訴えます」と表明しています。こうした労働組合の憲法を守る立場は重要です。わたしたちは「連続憲法講座」にも参加して学習を強め、また地域の「九条の会」などにも積極的に参加して、憲法改悪阻止の取り組みを強める必要があります。統一戦線の拠点(革新懇)が職場にあることの意義は大きくなっています。

2) 小泉内閣が進めた構造改革、規制緩和は、大企業を一層優遇し、国民の暮らしが破綻する深刻な格差と貧困を生みだしました。1999年の労働者派遣法改悪によって派遣労働が原則自由化され、2004年から製造業も全面解禁となりました。その結果、派遣労働者・非正規労働者は全労働者の33.5% 1,732万人(07年)に増大し、心の病や、自殺・過労死、ワーキングプアなどが問題になっていましたが、金融危機以来の不況で自動車・電機などの大企業が率先して「派遣切り・雇い止め」を強行しました。「年越し派遣村」に職と住居を失った500人を越える労働者が集まり社会問題となりました。今年3月末までに12万4802人(厚労省発表)が失業するといわれ、業界団体の試算(1/27)では40万人が職を失うといわれています。人間を物と同じように簡単に切り捨てる社会は異常です。大企業に社会的責任を果たさせるとともに、労働者派遣法を99年以前に戻す抜本改正が急務です。
大企業・大資産家には法人税、所得税、証券優遇税制、研究開発減税など年間7兆円の「減税」。庶民には定率減税廃止、配偶者控除の廃止、後期高齢者医療制度の導入、医療制度改悪を実施し、そして消費税について麻生首相は「2011年には税率アップをお願いする」と表明しています。
9月までには解散・総選挙が行なわれます。私たちの暮らしと日本の進路にとってきわめて大事な選挙になります。平和、民主主義、生活向上の「三つの共同目標」をめざす政治勢力の大きな躍進を勝ちとるため、それぞれの立場で積極的にとりくみましょう。また名古屋市長選挙が4月26日投票で実施されます。私達の代表の当選のために奮闘しましょう。

3) 会社は09年3月で終わる「3ヵ年経営計画」について、昨年9月以降の不況の影響も受けて「連結営業利益も計画比120億円の減益を予想」「連結子会社は売上、利益とも各業種で計画比未達が見られるが、特に流通と運輸が大きく落ち込んでおり、当初目論んでいた事業の基盤強化が十分達成できなかった」(連結子会社154社のうち赤字会社が54社)としています。一番の目標であった有利子負債を7000億円以下にする目標は達成が見込まれています。
次期中期経営計画(詳細未定)は「内部充実」と「質的向上」を重点テーマとしています。計画の骨子は、大きく落ち込んだ流通(百貨店)と運輸(トラック・バス・タクシー)の体質強化を課題としています。また不振企業については「3年間の猶予を与えて見守るという体制では、もう間に合いません」と中途半端な処理をしないことを表明しています。そしてより効率化を進め、生産性の向上が追求されることが予想されます。
職場では、成果主義賃金である新人事・賃金制度導入から3年が経過しましたが「将来に希望が持てない」(41歳)「基本給が10万円も引き下げられ、調整給から1万6千円も減額された、これじゃ賃上げどころか毎年賃下げだ」(54歳)の声があがっています。新人事・賃金制度を推進してきた労組も定期大会で委員長が「コスト削減が見え隠れするような制度移行は、多くの企業で失敗例としてあがっています」として総括の必要を強調しますが、「不安なく働くことができ、安心して将来設計が立てられる」制度にするためには、この制度の廃止しか解決の道はないといえます。
福利厚生制度の切捨ても進んでいます。会社は家族乗車証・通学乗車証の廃止を提案し、退職乗車証は2009年末で廃止されます。退職者からは「名鉄に対する愛着心がなくなるなー」の声が広がっています。
労働者は深刻な状況に置かれ、将来不安は増大しており、職場での闘いが重要になっています。

4) 会を発展させるため、定例の世話人会開催と、定期的な「ニュース」発行に努めます。「楽しくなければ広がらない、まじめでなければ続かない」をモットーに行事を企画しますので、会員の皆さんからの提案、投稿などを期待しています。

 
【年間行事計画】 
3月 21日(土) ハイキング
29日(日) 潮干狩り 9月 ハゼ釣り&バーベキュー
4月 05日(日) ハイキング
19日(日) たけのこ狩り 10月
5月 11月 (私鉄全国交流集会-広島)
6月 12月
7月 学習会 1月
8月 2月 第12回総会

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