2010年参議院選挙の当選者 九条改憲派が多数だって!
7月の参議院選挙では憲法は争点になりませんでしたが、毎日新聞社のアンケート調査によると、当選者の48%が「憲法九条を改正すべきだ」と回答しています(同紙7月13日付朝刊)。これに対して「改正反対」は42%で、改憲派は少数でしたが、今回は逆転しました。
自民党当選者の85%が「改正賛成」だったのは当然としても、躍進したみんなの党は、同党当選者の89%が九条改憲賛成と回答しており、そのタカ派ぶりが際立っています。
また、国民投票法が施行されたのを機に「改憲を進めるべきだと思うか」の質問に、全当選者の60%が「そう思う」と回答。そのうち自民党当選者の91%、みんなの党当選者の89%が「思う」と答えています。
●みんなの党に警戒が必要
この調査結果について、CBC-OBの大西五郎氏が、次のように述べています。
今度の選挙報道では、消費税問題で民主党菅政権に逆風が吹いたとしてもメディアは、みんなの党が自民にも民主にも飽き足らない人たちの受け皿になっていると持ち上げました。「消費税増税の前にやることがあるだろう」「官僚支配からの脱却」ばかりが紹介され、「アジェンダ」「アジェンダ」が一人歩きしましたが、みんなの党の候補者が自民党以上に九条改憲派であることは明らかにされませんでした。みんなの党には、憲法九条を守る立場から警戒が必要です。
憲法審査会の始動急げ 民・自・公議員らが発言
民主・自民・公明などの改憲派議員が7月31日、都内で開催された公開討論会で、改憲手続きに基づく憲法審査会の始動をあいついで求めました。
討論会は、改憲派の国会議員・元議員・学者・ジャーナリストでつくる憲法円卓会議が開催したもの。パネリストを自民党前衆議院の中山太郎氏と船田元氏、公明党衆院議員の斎藤鉄矢氏、民主党衆院議員の園田康博氏、また司会をジャーナリストの今井一氏が、それぞれ務めました。
民主党の園田氏が「党の政策調査会の復活に伴い、憲法調査会など憲法会議ができていく期待がある」と述べると、公明党の斎藤氏が「憲法調査会のできるだけ早い始動が必要」と応じました。また自民党の船田氏は「過去のしがらみを捨て、早く審査会を開け」と強調しました。