【14.11.10】具志堅邦子(あいち沖縄会議)―辺野古は奇跡の海 安倍政権は破壊の手から守ることのできる県知事の必勝を

 安保条約が無くならない限り沖縄から基地が無くなることはないのだろうか。そんなことはないのである。沖縄に駐留する米軍の大方は海兵隊である。海兵隊はこの20年、何もしていないのである。沖縄の米軍基地は中国からミサイル攻撃の射程距離にあるのだから、今の戦闘能力では近すぎるのである。アメリカはむしろ撤退したいのだ。大金を出してまで米軍を引き留めているのは日本政府なのである。安全保障上、戦略上、地政学上、抑止力上のいずれの根拠も既に破たんしている。
 辺野古は防衛省・外務省の日米安保マフィア(日米安保の既得権で飯を食う人々)と軍需産業の餌食になろうとしている。「アメリカには広大な土地があるのだから、なにもこんな小さな沖縄島に基地を置かなくても、本国に持ち帰ればいいじゃないか。」「ただとは言わない、今もこれからも払い続けることを思えば、それ相応のお金を日本政府に出してもらって解決しようじゃないか。」「現に沖縄復帰の時に結局は密約で日本政府はアメリカにお金を払っているじゃないか。」沖縄ではそんな声も聞こえてくる。
 さて、それはさておいても復帰後の海洋博覧会で沖縄の西海岸はすべて埋め立てられました。会場となった本部半島は半農半漁ののどかで自然豊かなところでしたが、自然も地域共同体も破壊されました。残された東海岸に位置する辺野古・大浦湾は今も新種の生物が発見され、天然記念物で絶滅危惧種のジュゴンが棲み、1000種以上の生物が確認された生物多様性豊かな海です。サンゴは425種、サンゴの博物館と呼ばれています。沖縄にも長年住んで研究していた海洋生物学者のキャサリンミュジック博士は、世界中の珊瑚が温暖化や開発などで失われつつある今日、辺野古・大浦湾は奇跡の海だと伝えています。
 自然は未来の子どもからの預かりものとの考え方があります。
 辺野古の海を安倍政権の破壊の手から守ることのできる県知事の必勝を願っています。

*11月10日発行の革新・愛知の会ニュース11月号に寄稿していただきました。

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