12月18日(水)夜、瑞穂生涯学習センターで19回総会を開き、一年間の運動を総括、2025年の活動方針を決めました。 田巻紘子弁護士が「憲法を活かす社会をどうつくる?―総選挙を受けて考える」と記念講演。
田巻さんは最初に、「総選挙の結果、自民・公明が少数与党になった」と述べ「自民党が2012年以後、法案を強行採決してきたやり方は通らなくなった。大変喜ばしい」「しかし、野党の陣容はその後の国会を見ると手放しで歓迎するわけにはいかない」と「103万の壁をめぐる自・公・国の3党合意」、自公と国民の税制協議について所得税控除と大学生の特定扶養控除の提案内容を取り上げつつ、その裏で進められる負担増のもくろみの一例を取り上げました。
二番目に、今回の選挙で国民民主党は「手取りを増やす」のワンイシューで人気を博したが「税制」と「手取り」の問題は複合的であり、単に「103万の壁を引き上げればよい」というものではないと疑問をあげました。
「総選挙結果からみえるもの」は現実のしんどさ、一方的に消費する立場からの政治の期待をあげ、そこに足りなかったものは何か?と話されました。
「ヒーロー」はいない、この間の選挙での具体例で敬老パス、子どもの医療無償化の年齢を引き上げたのは実際は住民運動の成果。また、兵庫県知事選で「斎藤知事は県立高校にクーラーを設置してくれた」という話も、実際は前知事が5か年計画で予算を通したとを「虚像と実像」の不明確さを指摘、さらに、対立軸(高年齢vs若者、男vs女、愛国vs反日)を絞り込んでワンイシュー(単一争点)型選挙になるようそそのかしているとして、「対話による政権構想が必要では?」と提案しました。
「私たちは日本国憲法が社会権を保障している意味を改めて考えてみるべきではないだろうか」と問いました。
最後に「政治を変えるのは選挙だけではない。暮らしに根ざした様々な住民運動、それを支える語り合い、さらにそれを支える学び」で、いま取り組んでいる「私の運動」を大切にしましょう、と結びました。
(瑞穂区ニュースより)