【09.05.20】インタビュー 藤田 元さん 成瀬 憲秀さん「違法な派遣切りは許さない!北部青年ユニオンの仲間と一緒に」 

違法な派遣切りは許さない!

違法な二重派遣で派遣切りにあり、名古屋北部青年ユニオンに加入し、たたかっている2人の青年に4月20日、北区の「子ども会館」でお話を伺いました。

藤田 元さん      
1982年福岡生まれ   
 藤田 元さん

成瀬 憲秀さん
 1981愛知県生まれ

成瀬 憲秀さん

違法解雇で派遣切りに

成瀬:名古屋北部青年ユニオンは、派遣・契約・期間工・パート・アルバイト・正社員など、誰でも、1人から入ることのできるユニオン(全労連・全国一般労働組合愛知地方本部あいち支部名古屋地域分会)です。2008年12月に結成されました。僕は、今年2月末に加入しました。

藤田:今年3月の半ばに加わりました。12月当初、三菱電機派遣切りにあった人など5名で結成され、現在、組合員は30名です。

成瀬:僕は、派遣元遠藤工業より、08年4月7日から小牧市にある東海ゴムTRIメテックスに派遣されていましたが、今年1月には僕の部署だけで派遣社員が半分になり、僕も半ばあきらめ、首を切られたら次の仕事を探して働けばいいと思っていました。でも、仕事は見つからず焦りました。昨年、インターネットで「しんぶん赤旗」を申し込んだこともあり、すぐメールで「3月末で切られます」と相談し翌日、名古屋北部青年ユニオンに加入しました。
 
藤田:東海ゴム株式会社は、自動車用部品の防振ゴム、自動車用ホースなどを作る会社です。僕は、名特工業から、東海ゴムに4月30日までの契約でしたが、1月末に派遣切りにあい、本格的に仕事を探しましたが、全然見つかりませんでした。自暴自棄になり、せっぱ詰まっていました。「派遣切り等なんでも相談を」との共産党のチラシが住宅に入っていたことを思い出し、3月の半ばに相談、北部青年ユニオンに加入しました。そこで、「中途解雇は違法」と知り、頑張って闘おうと思いました。

会社と団体交渉 直接雇用をもとめて

成瀬:「自己責任」論がいわれ、派遣を選んだから悪いと言いますが、派遣しか選べません。正社員になれるのはごく一部の人です。
藤田:給料から寮費などもひかれて生活は大変、二度と派遣会社では働きたくありません。

成瀬:昨年は、自動車部品増産のため毎日3時間残業、いずれは正規雇用にと願っていたので、必死で頑張ればチャンスが来るかもしれないと月に82時間残業をやったこともあります。社内では、派遣社員もQC活動を強制させられました。残業後のQC活動、首を切られたくないとの思いで、休憩時間を削って働きました。契約書違反の業務や引き継ぎという形で社員、パートの人の教育もさせられました。

藤田:東海ゴムで1300人の派遣社員が500人くらいに減らされています。僕の派遣元は、都築工業となっていますが、実際はその下の名特工業から、成瀬さんは、遠藤工業から給与をもらっており、二重派遣で違法です。4月23日に都築工業と団体交渉を行ないます。東海ゴムへは、直接雇用を求めています。

成瀬:派遣法では、3年以上同一の業務に派遣労働者を受け入れた場合、その業務に引き続き派遣労働者を雇入れることはできないとされています。ですから、派遣労働者が3年を超えて働いているなら現場なら1年しか働いていない労働者の場合でも直接雇用を求める権利があります。
 4月28日には、みんなで、愛知労働局へ現行派遣法を活用して、派遣切りをストップさせ、「正社員へ」と派遣先に行政としての調査や指導・勧告を求めて申告します。
 現在、派遣で就業中の方だけでなく、すでに切られている方でも申告できます。僕のように一年たっていなくても、三年超えた人がいる時点で正規社員として要求できる。名古屋北部青年ユニオンのHPでも呼びかけています。

三菱電気派遣切りを許さない裁判の勝利を

 3月9日「三菱電機派遣切りを許さない」裁判を名古屋地方裁判所に提訴
藤田:三菱電気名古屋製作所で契約期間を残したまま、派遣労働者が大量に派遣切りをされています。3月9日に「三菱電機派遣切りを許さない」裁判を名古屋地方裁判所に提訴しました。 5月28日には第一回の口頭弁論があります。派遣先企業の責任を問う重要なたたかいの裁判としてなんとしても勝利させたいです。三菱に直接雇用させて正社員を実現したい。裁判で勝ち、僕たちのたたかいが広がっていくよう頑張ります。

成瀬:こうした状況になったのは、政治の責任だと思います。労働者派遣法を派遣労働者保護法へと抜本的に改正すべきです。本来、企業が頑張れば雇用できると思うのです。
 TRIメテックスは、二重派遣について、違法と認めています。トヨタを筆頭に他の大企業が同じ判断をしているから、「甘く見て法律違反をしてしまいました。知識不足であった」と認めています。そういう意味からも大企業の責任は重いです。

安心して暮らせる世の中に役に立ちたい

藤田:まじめに働けば、大丈夫と思っていましたが派遣切りにあいましたが、プライドはいつも高く持って生きたいです。そして、みんなと力をあわせて闘います。

成瀬:いままで、政権交代すれば変わるのではないかと民主党に期待して投票してきました。派遣切り問題で頑張ってくれていると思っていましたが、全然、やってくれません。新聞やテレビをみていても、政党のホームページをみても、派遣切りについてやってくれているのは日本共産党でした。自民党や民主党にはそういう記事はなかったです。民主党もネットカフエ体験とか言って代表がパフオーマンスをしていましたが期待できません。

藤田:自民党、民主党などは、企業から献金をもらっているから文句も言えない、企業にきちんとモノがいえないとだめですね。困っている人の役に立ちたい。将来は、好きな人と結婚して平和に当たり前に暮らしたいです。長生きもしたいです。(笑)

成瀬:生活の安定を望みます。まだまだ、泣き寝入りしている人がたくさんいると思います。全ての人が安心して暮らせる世の中にするために少しでも力になれれば活動していきたいです。

成瀬、藤田:これからも北部青年ユニオンや三菱裁判、僕らのたたかいもぜひ、ご支援をお願いします。
 僕らは頑張って闘います。

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