「TPPは日本文化を壊す」とは?
そもそも「日本文化」とは一体何だろう。先日ネットで「TPPは日本文化を壊す」というフレーズを目にした。その時、そもそも日本文化とは一体何を指すのか、ふと気になった。
「文化」と辞書で引くと「人間の生活様式の全体」と出る。生活自体そのものが文化なのである。洋式トイレやフローリング、街コンに車社会、家庭菜園に染髪、Facebookもみんな、文化なのである。では私がイメージする「日本文化」とは?日本語、舞妓さん、歌舞伎、商店街、温泉、演歌、夏祭り、七五三、畳、神社、カルタ、こたつ…。
ではこの「文化」とは何を目的としたものなのか。例えば七五三は、そもそも3歳では言葉、5歳では知恵、7歳では歯を神から授かることを、神に感謝する神事であった(地方により異なる)では現在の七五三はというと「神に感謝する神事」というよりも“子供の素敵な写真を撮る”“家族での思い出づくり”といった娯楽要素の多い催し物という目的となっている気がする。このように日本文化とは時代とともに形を変えながら残ってきた。
また、日本文化の一つのファッションについて、これは素敵な文化である反面非常に経済的な要素が強い。こういったすでに浸透している文化を見ると、文化とはその時代に生きる人々の価値観を映し出すものなのであると分かった。
先日の「TPPは日本文化を壊す」というフレーズは、“スピード”“合理化”等と “日本文化にある目に見えない大切なもの”とのバランスが保てなくなった時、文化が壊れていく、つまり人々の価値観が壊れていくものなのではないかと思った。