志賀原発での想定外のトラブル――早急に規制基準の見直しを 藤川誠二さん(弁護士)


 2024年は年始から大変な震災、事故が続きました。お亡くなりになられた方やそのご家族、関係者の皆さまには、心よりご冥福をお祈りするとともに、被災者の方々には一日でも早く落ち着いた生活が取り戻せることを願っています。
 今回の地震では、最大約4mも隆起した地点があり、数千年に1回のことと言われています。また、震度7というとんでもない揺れを伴う地震でしたが、日本では1995年以降の約30年間で7回観測されています。場所も北海道から熊本まで、まさにどこでも起きうるという状況です。
 志賀原発から約10km離れた観測点でも震度7を記録しました。同原発では1号機地下で震度5強を観測し、設計上の想定を上回る揺れを観測しました。また、使用済み燃料プールの冷却ポンプが一時停止したり、変圧器が損傷し一部の外部電源が受電できなくなるなどしました。他にも使用済み燃料プールから溢水があり放射能が漏れたり、敷地内の道路で段差が発生するなど、多くの問題が生じています。
 今回の地震では志賀原発に重大な、想定外のトラブルが発生したことは明らかです。早急に原因を究明し、原発の安全審査基準を見直すべきであり、それまで他の原発の運転は止めるべきです。
 このような状況にもかかわらず、1月18日には、美浜原発3号機が定期検査を終え運転を再開するとの報道がありました。電力会社や規制委員会のあまりに楽観的な対応には驚くばかりです。福島原発事故の教訓もここまで風化してしまったのかと悲しくなります。国民の安全を第一に考えているのか甚だ疑わしいと言わざるを得ない状況に強い憤りを感じます。

*藤川誠二さんは、2023年3月号インタビューで「命と安全が最優先–いま、声をあげるとき」と語っていただきました。 

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