大村義則さん 愛知県原水協代表理事

 昨年、ニューヨークの国連本部に行き、核兵器禁止条約第二回締約国会議に参加した。中満国連事務次長の「国連=安保理ではない」という発言は印象深かった。
 安保理が、「拒否権」による機能不全に陥っている時、平和のための結集決議をもとに国連総会緊急特別会合を開き、多数決によりガザでの即時停戦決議を採択してイスラエルにも安保理にもプレッシャーをかけた。安保理は、ついに3月にはガザでの即時停戦を決議した。アメリカは拒否権を使わず棄権するしかなかった。中満さんの「国連=安保理ではない」という発言が頭の中を駆け巡り、胸に迫った。
 それでも、イスラエルの首相は方針を変えようとしない。ロシアの大統領も同様である。国際法を破り、強制力があるとされる安保理決議にも逆らって法の支配そのものを否定しているかのようだ。
 だからこそ、世界の草の根の平和運動の力が必要だ。「戦争やめよ、核を使うな」の声を平和行進でも大きく発信したい。

(大村義則 愛知県原水協代表理事/革新・愛知の会代表世話人)  

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