平民の暮らし

 年末から春まで、16歳のスイス人男子留学生を受け入れている。受験生の娘がいるなかで受け入れが決まり、その直後に父が倒れて同居が始まった。介護に留学生対応と、話題に事欠かない毎日だ▼アメリカやデンマークからの留学生も頻繁に遊びに来て、よく食べ、よくしゃべり、よく歌う。「日本の高校生は少しつまらない。勉強ばかりであまり遊ばない」と彼らは言う▼テスト期間に誘って断られるのは当然だろうと思いつつも、彼らが日本語の勉強に熱心で、あらゆることに興味を持ち、世界情勢にも敏感なのには感心する▼ベネズエラ情勢やグリーンランドをめぐる問題、ドイツの右傾化まで、自分の意見をはっきり述べる。「スイスは絶対に戦争をしないよ」と笑う16歳に、「日本にも憲法9条があるよ」と答えた私の表情は、彼にどう映っただろうか。
(演出家・俳優 川村ミチル/革新・愛知の会代表世話人)

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