【08.01.10】矢野 創(愛知県平和委員会事務局長)

小銃を構えながら歩く自衛隊行軍訓練は戦場そのものー恐ろしいの声 憲法を守る運動を大きくひろげよう

 
改憲勢力が進める憲法改悪の動きは、県下に配置する自衛隊の変化としてあらわれています。県内各地を「徒歩行進」する陸上自衛隊の行軍訓練は、この1年間で少なくとも48回、(愛知県平和委員会調査)市民生活と相容れない異常な状況が広がっています。

 これらの訓練を行う部隊は、日米共同訓練にも参加しており、小銃、銃剣、防護マスクを携帯し、小銃を構えながら歩く姿はさながら戦場そのものです。守山区に司令部を置く10師団長は「命を懸けて任務を遂行する時代」「陸上自衛隊の本質は武力集団」と憲法を無視した発言を行い、これらの訓練が単なる「体力強化」「自然災害時のため」でないことを示しています。私たちの想像以上に、米軍と一体とも言うべき自衛隊強化は急激に進んでおり、憲法・平和原則が掘り崩されていることに恐ろしさを感じます。

 同時に矛盾も大きくなっています。これらの動きに、市民から「銃口を私に向けられた」「恐ろしい」などの声が寄せられています。とくに小学生の通学路などで訓練し恐怖を与えていることは許されない行為です。

今年10月には滋賀県演習場で豊川の隊員が訓練中に小銃、銃剣を携帯したまま失踪した事をはじめ、イラクから帰還した隊員が16人も自殺するなど異常な状況に置かれ、「生きるか死ぬか」自衛隊員にとっても大きな矛盾なっています。

 以前、九条署名を断っていた自衛隊の夫を持つ方は、「イラクに行っても無事に帰って来られるように」と署名に応じています。「憲法九条守れ」の声は、幅広い市民と一致できる条件を広げているだけに、自衛隊強化を許さない運動と合わせ、たたかいを広げていくために全力をあげていきたいと思います。(愛知県平和委員会事務局長 矢野創)

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