【20.06.10】大平敞也(JMITU愛知支部)

「コロナウィルス」下で「守ろう雇用」に奔走!

 2019年の政府統計によれば、日本に在留する外国人労働者は1,278,670人で、前年同期比194,901人(18%)増加しており、2007年の届出義務化以来来過去最高を更新している。
 ところで、JMITU愛知支部に所属する外国人労働者は、いわゆる日系人労働者が多く、国籍別ではブラジルなど南米系日系人で、雇用形態は殆どが派遣と契約社員と呼ばれる直接雇用労働者で、いわゆる「不安定雇用」の「無権利」と言われる就労形態の「企業の雇用調整弁」に位置する人々である。
 今年1月頃から顕在化し、3月頃にピークに達した「新型コロナ」による「不況」は、こうした労働者の雇用を直撃し、とりわけ下請け製造業の密集する東海地方では雇止めや解雇が不安定労働者を失業に追い込んでおり、勢いは2008年のリーマンショック時を上回るとも言われている。
 連日のように寄せられる相談に、愛知・岐阜を走り回って対応している中で特に怒りを抑えきれないのは、妊産婦、高齢者、労災や病気で休業中など、「労働弱者」が最初のターゲットにされていることである。また、その手口も退職勧奨に合意を迫ったり、何年も反復更新している労働者に「雇用契約満了」を口実とするなど、悪質化していることと、弁護士や特定社労士らの関与など、士業の質の低下も目に付くところである。

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