【08.07.05】08連続憲法講座 「医療崩壊」の現実と改革の展望

板津慶幸医師(愛知県保険医協会副理事長)

 
7月5日、板津慶幸医師(愛知県保険医協会副理事長)がスクリーンを使って行った。参加者は120名。
 すさまじいばかりの《医療崩壊》の現実がリアルに示された。救急医療・産科が社会的に機能しない、勤務医は過労死寸前、患者は病院から追い立てられる。高齢者を切り離し高い保険料を取り立てるなど。
 かつて生存権を確立するための朝日訴訟、革新自治体の福祉政策が「構造改革」でどんどん破壊された。医師・病院を減らせば医療費が削減できるとし、さらに毎年、社会保障費が2200億円ずつ削減されてきた。
 政府は、権利としての医療でなく金儲けのための医療をめざしている。混合医療など。保険分野だけでなく医療分野でも市場原理主義を導入しようとしている。金儲け医療先進国・アメリカから盲腸の手術を受けに南医療生協病院にくる例も紹介された。
 肉親に高齢者・難病をかかえた家族から切実な訴えが出され、板津さんは答えられた。後期高齢者医療制度を衆院でも廃止するために、民主党・社民党からも講演要請が板津さんにされているとも。
 権利としての医療を確立するための運動・政治をかえることの必要性も語られた。

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