文化のすすめ
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【07.11.10】文化のすすめ 増田勝さん(日本民主主義文学会会員・同名古屋支部員)
劇団 「秋日狂乱」を観て 久しぶりに面白い芝居を観た。今という時代を反映して、とても深刻な内容なのに観ていて随所で笑いがこみあげてきたし、そのセリフに対し言われた方が何と応えるだろうか――とかたずをのんで見守った。そんなスリリングな緊張感も…
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【07.10.10】映画「シッコ」を観て
植村 好清さん(オール名鉄革新懇話会) 「華氏911」で笑いと恐怖を教えてくれたマイケル・ムーア監督が二年間の沈黙を破り完成させた最新作。 アメリカの健康保険充実度は世界37位、先進国中最下位。公的な国民皆保険制度がなく、民間医療保険で国…
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【07.09.05】平和と音楽
若尾 真理子(声楽家) 文化・・と一口に言いますが文化は多種多様です。生きていることそのものが人類の未来永劫に続く文化を育んでいるという考えもあります。野に咲く花を愛おしいと思う心も文化に通じるものでしょうし、一遍の詩に涙を流して、その後…
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【07.08.05】伝えることに臆病になっていないかと(文化のすすめ)
久保田 明 (劇団名古屋 演出家) 5月、プロレタリア作家葉山嘉樹と現代の労働者の過労死をダブらせ描く『セメント樽の中の手紙2007』を演出した。劇団名古屋創立50周年記念の舞台だった。作者吉村登はプログラムに「名古屋駅前・・・・・トヨタ高…
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【07.06.10】遅くはない
かなれ 佳織(2007年 日本民主主義文学新人賞受賞) はじめまして。わたしは、駆け出しの書き手です。若いとは言えないのに、このたび「日本民主主義文学会」の新人賞をいただいて、今、「なるほど、新人、賞ってほんとに新人にもらえるんだ・・・・」…
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【07.05.10】やさしい歌を!!
林 学(作曲家) うたごえ運動に関わって五十年以上たちます。地元天白の仲間と、身近な暮らしの歌を楽しんでいますが、その他にもあちこちのコーラスグループにも出かけています。 その中には三重の障害者施設や、稲武のキラリントープもあります。 …
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【07.04.10】アカデミー賞と『グアンタナモ、僕達がみた真実』との関係
高野 史枝(フリーライター) 今年のアメリカ・アカデミー賞の発表を見て「あらら…」と思った人も多いはず。何しろ作品賞に選ばれたのが『ディパーテッド』(マーティン・スコセッシ監督)だったのだから。これは香港映画『インファナル・アフェア』のそ…
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【07.03.10】新しい俳句ブームを
水野 火夫(新俳句人) 終戦直後、俳句はブームとなりました。それは戦争中おさえつけられていた人間性をとりもどす要求がふきあがったもので当然のことでした。一方、俳句は文学や芸術といったものとは云えず「第二芸術だ」という評論家桑原武夫氏などの批…
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【07.01.05】社会を変えようとする者の言葉
浅井 薫(詩人) 「賽の河原の石積み」という言葉がある。「元の木阿弥」という言葉もある。昨今の政治の動きを見ながら、時々そう思う。そして、詩を四十年以上も書き続けてきて「言葉の無力」を思うこともしばしばである。 「平和は唱えているだけでは…
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【06.11.05】きりえと私
きりえ作家 桜井 久美子 特に美術に関心があった訳ではなかった私は、ひょんな事で38歳の時“きりえ”に出会った。制作は決めるまでの時間が長い。はた目には「いい加減に取りかかったら?」と映るかもしれないけれど。決めてしまえば後はやるだけ。子育…