近ごろ思うこと
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【15.09.10】佐藤毅さん(元東京新聞編集局長)―真実の報道に徹しなければ
最近、権力者の発する言葉がとみに「空疎」に感じられてならない。折角の国会中継なども、まったく真実性が感じられず、空しくなって切ってしまうことが多い。 昔から「政治的発言」と言って、政治家の発言はあまり信用できないものとされているが、それ…
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【15.04.10】事欠かないハラスメント裁判や事件―ハラスメント防止意識の低さ
名古屋北部青年ユニオン・原田芳裕 ここ数年、ハラスメントに関する裁判や事件が事欠かない。東北のある村では、村長が提訴され、不信任案が可決され、議会が解散という状況になり、大阪では民間登用された大阪市教育長が、パワハラをしていたということで…
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【15.02.10】被爆・戦後70年―〈反核・日本の音楽家たち〉名古屋事務局・若尾真理子
1982年に「世界中から核兵器をなくそう」と日本中の音楽家たちが立ち上がって〈反核・日本の音楽家たち〉が結成されました。名古屋では、この呼びかけにすぐ〈反核・日本の音楽家たち〉名古屋が結成され、2007年まで毎年グローバル・ピースコンサー…
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【15.01.10】『信任』で異論許さぬ道を憂える―川村範行
川村 範行(名古屋外国語大学特任教授/日中関係学会副会長) 総選挙で自民が圧勝し、与党が議席3分の2を維持した。選挙前とほぼ同じ状況で、何も変わらないのか。いや、違う。2年前に自民が政権復帰したのは民主党政権への失望と反動からだったが、今…
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【14.11.10】秘密保護法許さない広範な自覚的運動―憲法、国際条約を武器に
弁護士・中谷雄二(秘密保全法に反対する愛知の会協同代表、愛知県弁護士会秘密保全法制対策本部副部長) 安倍政権は、国民の生命と暮らしを根底から覆す政策を次々に打ち出してきている。 今国会の質疑で、安倍首相は、集団的自衛権行使の根拠となった…
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【14.08.10】憲法の基本理念である「平和主義」を破壊する危険
梅村忠直さん(弁護士・元自民党県議) 政治の劣化、社会全体の劣化が進行している。 本質的論議を置き去りにし、「選挙」を手段から目的に転化した「政治家」ならぬ「政治屋」、本来の責任を果たさない政党、そして、政治を自らに関わる問題とは考えず…
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【14.06.10】ホントに怖いTPP―岩月浩二(弁護士、「TPPを阻止する国民会議」世話人)
日本は、米国のTPP交渉参加の承認を得るのと引き換えに非関税障壁に関する日米二国間並行交渉を行うことを約束した。「非関税障壁」というのは簡単に言えば、暮らしの仕組みだ。 これによって何が起きているか、ほとんど知られていない。 すでに食…
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【14.05.10】感情に訴えることも――運動に求められること
山田壮志郎(日本福祉大学社会福祉学部准教授) イチロー・カワチ氏の『命の格差は止められるか』(小学館)を読みました。 この本では、経済格差やソーシャルキャピタルの不足が健康に与える影響が分かりやすく説明されていますが、最後に、「果たして…
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【14.03.10】天皇・皇族メッセージへの“違和感”―川畑博昭さん(愛知県立大学)
天皇は、確かに、日本国憲法を「尊重し擁護する義務」を負う(99条)。しかしそれは、「尊重擁護」の「意思表明の義務」ではない。 天皇・皇室をめぐる動きが多い一年だった。天皇・皇后も「思いやり満載」のメッセージを発した――10月の誕生日の際…
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【14.02.07】安倍政権の反立憲主義―飯室勝彦さん(元東京・中日新聞論説委員
「保守反動」「右寄り」―安倍政権をこのような情緒的で意味内容の不明確な言葉で評するのは危険である。座標軸の据え方で評価が一変するおそれがあるからだ。 改憲の策謀、特定秘密保護法のごり押し、名護市民の声を無視した軍事基地の新設強行、集団的…